通訳は、地域社会で異言語・異文化の方々とコミュニケーションを図る上でなくてはならない仕事です。私は法廷通訳の経験から、公正な裁判の実現をテーマに、通訳者の訳し方が裁判員の判断にどのように影響を及ぼすかを研究しています。また、訪日外国人が増加する中で、病院や役所、学校など、誰もが利用する公的な場においても通訳者の必要性が急速に高まっています。できるだけ多くの人が専門的な通訳のスキルを身に付け、繋がり合える社会をつくれるように、通訳者を志す方や通訳・翻訳研究者はもちろん、医療・司法・行政・教育・福祉などの専門家と連携しながら、地域レベルでのトレーニングや派遣システムの構築のお手伝いをしています。
目標は「英語人材」として活躍する人材。そのため、TOEIC(R)LISTENING AND READING TEST900点以上を目指して単語や構文のトレーニングを徹底的に行います。トレーニングに用いるのはプロ通訳者育成メソッド。通訳には、会話を正しく聞き取り一度自分の中で咀嚼し、別の言語で表現する力が求められるため、語学のスキル向上には大変有効です。また4年次には卒業イベントとして「通訳シンポジウム」や名古屋市内の他大学と合同で「模擬国際会議」を開催。スピーチや同時通訳を経験し社会に向けて発信する力を養います。
「英語で語りたいことを自由に語れること」「異文化の方と会話をし、意見を聞くこと」。どちらも、自分の未来の選択肢を飛躍的に広げることに繋がります。新しい自分を発見するためにも英語力を磨いていきましょう。
専門:通訳論(司法通訳、コミュニティ通訳)
立命館大学大学院国際関係研究科修士。司法における通訳をテーマに研究を続けながら、近年は増加する訪日外国人の暮らしの中のニーズに対応する「コミュニティ通訳」「ボランティア通訳」にも研究の幅を広げている。授業やゼミでは研究内容を伝えるだけでなく、プロのトレーニングメソッドを使った練習を通して、通訳者の養成に取り組んでいる。