
生物への好奇心が、健康を支える仕事に繋がりました
抗体医薬品の有効成分を作る、原薬製造工程に携わっています。勤務先の宇都宮工場には1万リットルという大規模な培養槽が2基あり、ここで細胞を培養して抗体を精製しています。製造作業のほか、衛生管理責任者としてクリーンエリアを管理し、品質管理や品質保証も担当。また、原材料の在庫管理、国際規格への対応、新入社員の指導など、仕事は多岐にわたります。人の役に立つ医薬品製造に関われるのは、大きなやりがい。特に私が製造を行っているリウマチ治療薬は、初めて国内で開発された抗体医薬品で、世界110カ国以上で承認され、多くの患者さんに投与されています。これからも人々の健康に貢献できるよう、日々努力したいと思っています。
祖父や両親が医療従事者だったので、私も生命を守る仕事に就きたいという想いを抱いていました。また、大学で学んだ化学の知識や研究室で身につけたタンパク質に関する知見を、医薬品製造の現場で活かしたいとも思っていました。中外製薬を選んだのは、国内におけるバイオ医薬品のパイオニアであり、新薬の元となる開発パイプラインの環境がとても潤沢であることが魅力だったからです。医薬品製造は、たった一つのミスが大きな損失に繋がり、さらには患者さんの生命にも関わりかねません。強い責任感と集中力、根気強く取り組む精神が欠かせませんが、それ以上にやりがいが大きな仕事であることを実感しています。

ミスのないように、入念に確認しながら作業を進めます
学部1・2年次の実験がとても印象に残っています。水溶液の濃度計算や収率の計算など、基本的なものが中心でしたが、社会に出て医薬品製造の現場で実験を繰り返していると、当時の実験で養われたスキルや技術が、とても汎用性が高いものであったことを実感できます。また、研究室での研究発表では、大学内外の初めて会う方々に専門的な話をする機会が多くあり、プレゼン力、対応力も鍛えられました。課外活動では「みつばちプロジェクト」に参加。養蜂をやってみたいというシンプルな興味から参加したプロジェクトでしたが、ハチミツを使った商品開発・販売をしたり、取り組み内容をプレゼンするなど幅広く活動でき、とても楽しかったです。

みつばちプロジェクトでは商品開発も行いました

中外製薬工業株式会社 宇都宮工場 勤務/先進工学部 化学応用学専攻/2023年3月卒/「工学院大学は、学生の意欲を最大限サポートしてくれる大学」と、大学時代を振り返る酒匂さん。「先生方の熱量も素晴らしく、学生のやる気に対するフォローが万全。大学院時代の生物医化学研究室でも、本当に先生にはあらゆる面でサポートしていただきました。そうした環境・空気感は当事者だけでなく、周囲にも波及し、挑戦する人を支援する環境こそが人を伸ばすことを実感できました。今職場で後輩を指導するときにも大学時代にお世話になった先生方のことを思い出し、積極的に応援するよう心がけています」。
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