
伝統文化や地域資源を「文化資源」と捉え、価値を探り、文化政策やビジネスに結び付ける――。それが研究テーマです。
例えば、文化政策に関しては文化をいかに持続可能な仕組みに育てていくかが重要で、ホスピタルアートやアートコンテスト、文化体験を組み込んだ教育・観光プログラムなどを手がけています。また、学生とともに、文化資源を生かすビジネスプラン策定も進めています。
これまで、文化は大切なものとされながらも、制度や政策、経済との接続が弱く、十分に生かされていないのが実情でした。文化政策は文化を守るためだけでなく、人や地域をつなぎ、新たな価値を生み出す基盤となります。文化をビジネスとして社会に必要な形で循環させる視点も不可欠。地域に根差した持続可能な文化のあり方を、これからも提案していきたいと考えています。

文化資源を生かした地域づくり、ビジネス、現場実践をつなぐ研究と教育を展開
荒木先生が授業で大切にするのは文化を知識として学ぶだけでなく、実際に地域に足を運び、体験・調査・実践すること。加賀友禅の染色や和菓子作りなどの体験型実習を行ったり、地元商店街を調査して活性化策を考えたり、学生考案の観光客向け体験プランを実践したりと、身をもって価値や意味を感じ取る学びを重視しています。
「地域の祭りや行事に、学生が関わることもあります」と話す荒木先生。体験・調査・実践し、そこで得た気づき・学びを振り返る。そのサイクルを通して、文化を社会・経済と結び付けて考える力を育んでいます。

地域の一員として祭りに参加するなど、体験・調査・実践を大切にした授業を実践していく計画です
正解のない激動の時代を生き抜くには、誰かの人生をなぞるのではなく、自分が持つカードを理解し、それを武器に道を切り拓くことが重要です。自分のカードを磨き、使い方を考える一歩を、ぜひ踏み出してください。

荒木先生は人文社会学部メディア情報学科(2027年4月設置予定)教員に就任予定
専門分野/地域経済、日本文化、文化政策、地域づくり
金沢泉丘高校出身。金沢大学社会環境科学研究科・同大学法務研究科を修了。「学生時代、熱中したのが数学でした。論理が一つにつながり、ムダのない形で答えにたどり着く過程に“美しさ”を感じたからです。数学の美しさが『意味が重なり合い、無理なく続いてきたもの』への関心となり、その後の文化や伝統、社会の仕組みに関する研究につながりました」(荒木先生)。
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