神戸動植物環境専門学校の動物園ゼミで、主にエキゾチックアニマルの飼育知識や技術について教えています。動物園の飼育員は、動物の飼育管理が主な仕事ですが、近年では、飼育技術だけではなく様々な技術が求められるようになってきました。例えば、動物の魅力をお客様に伝えることも飼育員の重要な役割の一つです。そのため授業では、動物の魅力を発信するための技術、つまり「お客様とのコミュニケーション能力、広報力、企画力」などにも着目し、これらを身につけるための取り組みや指導も行っています。そして、このような動物の魅力を発信できる「+αな飼育員」の育成を目指すとともに、動物が生息する自然環境に目を向けた教育も重視。広く社会に貢献できる人材育成を心がけています。
動物園ゼミ演習では、学生たちが授業で学んできた動物に関する知識や技術を活かし、『ふれあい動物園』や『ヤギの除草活動』、『アニマルショー』といったイベントを実施。来場者数500名規模の地域連携イベントもあり、これらを通して学生たちは、技術を習得し、実践経験を積んでいく。また、この経験は飼育員としての成長だけでなく、就職活動の際にも大きなアピールとなっているという。田中先生は、「みんなが考えたイベントで、動物業界を盛り上げてほしい。そして様々なことに関心を持ち、チャレンジしてください」と語る。
『動物が好き』という気持ちが動物業界を目指す大きな一歩。最後に動物を幸せにするのも『好き』という感情。動物のために考え、行動し、たくさんの命を未来につなぎ、人と動物との懸け橋になってください。
専門:動物飼育
略歴: 関西大学を卒業後、和歌山県の『アドベンチャーワールド』に就職。ペットが亡くなったことをきっかけに飼育員をめざす。運営業務を経験後、飼育員としてアジアゾウ、レッサーパンダ、コツメカワウソ、リスザル、ウマ、アルパカ、カピバラ、ペンギン、猛禽類、鳥類、小動物などの飼育を経験。その後、ペットの卸売会社にて、霊長類、小動物、鳥類、爬虫類、スカンクなどの飼育と繁殖を経験。