診療情報管理士は、多種多様な診療データを登録するほか、データの分析・抽出・加工を行うのがおもな仕事。その中で病院経営や医学研究に関して必要なデータを集め、統計したりまとめたりすることで、病院が現在抱えている経営的な問題を発見し、改善するための提案を行うこともあります。医師に対してこちらから提案することも多く、自分の意見が採用されたときにはやりがいを感じます。医療については在学時に学んでいたものの、実際の現場では分からないことも多いのですが、自分のいる職場は何でも聞ける環境。みんなで協力して解決できるので心強いです。
高3で進路選びに迷っていたとき、医療事務として病院に勤めている知人からこの分野を勧めてもらいました。診療情報管理士については、SOKKIに入学して勉強していくうちに、診療データを活用して病院経営をしていく面白さに気づき、資格取得を目指すことに。先生は実際に病院で活躍されていた方が多く、実体験を織りまぜながら教えてくださるなど、現場で即戦力となれるような実践的な知識を多く学べました。先生と学生の距離が近く、学校内の雰囲気がすごくよかったのも印象的でした。クラスメート同士の仲もよかったので、社会に出た現在でも交流が続いています。
診療情報管理士という仕事は知名度は低いかもしれませんが、すべての病院にとって欠かせない「縁の下の力持ち」的な存在。これからこの分野を目指す人には、自分が必要とされる立場になることに自信を持ってほしいと思います。また、この仕事では病院を利用する患者様の個人情報を扱うので、責任感が不可欠。ほかの医療職種と連携するための協調性や、期日までに仕事を終えるスケジュール管理能力なども必要になります。これらはどんな職業にも当てはまるスキルなので、在学中から意識して身につけておくのがお勧めです。
青梅市立総合病院/診療情報管理専攻科(現:診療情報管理科)/2020年3月卒/埼玉県立新座総合技術高等学校を卒業後、2017年に早稲田速記医療福祉専門学校に入学。2020年に卒業後は、青梅市立総合病院に就職し、現在は医事課にて診療情報管理士として勤務。「実際に仕事をしてみると知らないことばかり。働きながら知識を深めていき、将来は役職に就きより責任のある仕事を任されるのが目標です」