医療機関では、医師や看護師をはじめ、薬剤師、臨床検査技師など、それぞれの専門を持つスペシャリストとともに働き、仕事中は医療の専門用語や略語が飛び交います。就職後、スムーズに仕事に入るためには、そうした言葉をしっかり覚え、理解しておくことが大切。ただテキストを使うだけでは単なる暗記になってしまうので、私の授業では、医療ドラマなども用いて、「こんなときにこの言葉が使われている臨場感」をプラスしながら学びます。今の学生はあまりテレビを見ないのですが、少しでも医療業界に興味があるなら、医療ドラマや映画、アニメはとても素晴らしい教材に。ストーリーを追いながら、使える医療用語を学ぶってすごく楽しいですよ。医療用語は英語やドイツ語がベースになることも多いので、海外の医療ドラマなどもよい教材になります。
受付業務の指導も行う石澤先生。受付業務は、校内にある病院受付実習室で、学生が患者役、受付役に分かれ、ロールプレイを繰り返しながら練習します。受付は病院の顔ともいえるだけに、受付の対応が病院そものの評価につながることも少なくありません。将来学生たちが目指す仕事は、大きな責任を担う仕事であることを早い段階から認識させ、正しい所作や言葉遣いなどを学んでいきます。「2年次の病院実習を経験すると、自分の未熟な点がわかるので、学生たちはより真剣に学ぶようになります。そうした成長も嬉しいですね」(石澤先生)。
医療系の仕事は、人の役に立ちたいという想いが活かせる仕事。それに、医療事務系の専門知識は一生モノのスキルに。結婚や出産などのブランクがあっても復帰できますし、全国どこででも働くことができます。
専門:医療用語、受付業務
大学卒業後、アメリカに1年留学。帰国後、医療機関に就職し、受付業務、診療報酬請求事務、看護補助業務などに携わるかたわら、医療系専門学校で非常勤講師として医療保険制度などについての授業を担当。退職後は損害保険会社代理店にて、外国人留学生からの保険費用請求に関する事務を経験。出産を機に一旦仕事から離れたが、本校の非常勤教員として病院・医療用語を7年間担当。一昨年より常勤教員に。