物販店、住宅、飲食店、大型商業施設、ホテルなどの空間デザインを行う会社で、インテリアデザイナーをしています。案件は店舗デザインが多いですが、マンションのデザイン監修なども担当します。店舗デザインの流行は常に変化しますが、現在はコロナの影響で清潔感のあるクリーンな空間が好まれる傾向にあります。そのため最近では、公園に訪れたような気分で過ごせる、公園をモチーフにしたショップを手がけました。お客様やお店に訪れる人々のニーズを考え、毎回異なるデザインを企画・設計するのが楽しいです。店舗が完成し、お客様のイメージを超えるものになって、喜んでいただける姿を間近に見ることができるのも嬉しいですね。
小学生のころ、父と一緒にDIYをした経験が、ものづくりへの興味の一歩です。中学3年生のころには洋服好きで、絵を描くことも好きでした。そんな僕の姿を見て、当時通っていた塾の塾長から「後藤君なら、インテリアデザイナーに向いていると思うよ」とアドバイスをいただいたことがこの分野をめざしたきっかけです。インテリアデザイナーという仕事に興味を持つようになり、インテリアデザインを学べる学校を探しました。渋谷という立地やオープンキャンパスでの授業に魅力を感じ、日本デザイナー学院に入学。数年で改装される店舗のデザインは新しいもの好きの自分に合っていて、面白い空間も作れることから、専門分野に選びました。
どの授業も新鮮で楽しかったです。3Dパースを作る授業では、VRが流行りだした時期にVRパースも学べて、すごく惹きつけられたことを覚えています。卒業後は内装の施工会社に就職しましたが、CADソフトのVectorworksを使える人材が少なく、即戦力として重宝されました。現場で通用するスキルを習得できたのは、自分の強みになりましたね。インテリアデザイン科では、1年次にショップ、住空間、家具、ディスプレイの基礎をひととおり学びます。仕事では家具の選定、デザインも行うので、日本デザイナー学院でインテリアデザインの幅広い知識を身につけられたことも、現在に役立っていると感じています。
インテリアも建築も、歴史上の巨匠と称される方たちのデザインが基礎になっていることが多いので、巨匠たちの作品は極力見ることをおすすめします。店舗デザインでは、外出したときに自分だったらどうデザインするかといった観点でお店やカフェを見ること。例えば、「自分だったら違う色のタイルにする」のような物の見方を習慣づけておきましょう。そして、机や椅子などモノの構造は知っておくとよいです。突飛なデザインは誰でも考えられますが、構造的にできる、できないがあります。普段からモノの構造も意識して観察するようにしてみてください。
SO,u株式会社勤務/インテリアデザイン科 卒/2017年卒/学生時代、日本デザイナー学院の講師の先生方ととても仲が良かったという後藤さん。今でも先生方とは年に1回は会っているそうで、卒業後も交流が続く。店舗デザインでは世の中のトレンドを反映させるために、ニュースやSNSからの情報収集を欠かさず行っているそうだ。「お客様がイメージされている空間を具現化するのが僕の仕事。『こういうのを作りたかったんだよね』と言ってもらえるように、これからも分野を問わず、どんな要望にも応じられるインテリアデザイナーでありたいです」と語ってくれた。