私が勤務するパティスリーアノーは、ご家族に喜ばれるアントルメ(ホールケーキ)やショートケーキなど、さまざまな洋菓子を製造・販売するお店です。「アノー」にはフランス語で「輪」という意味があり、お客様との輪を広げることで地域で一番のパティスリーを目指しています。この仕事の魅力は、大好きなお菓子で多くのお客様に笑顔になってもらえること。「おいしかったよ」「このケーキが好き」といったお客様の言葉も大きなやりがいになっています。もちろん、菓子作りを追求する中で失敗することも、壁にぶつかることもあります。そんな時は先輩や仲間に相談をしながら乗り越えていくことも、パティシエという仕事の醍醐味です。
保育園の頃からずっと「ケーキ屋さん」が夢でした。高校1年の時には「パティシエ」になると心に決め、料理やお菓子を作る部活の“家庭部”に所属して、家でもずっとお菓子を作っていましたね。作ったお菓子を家族や友だちに食べてもらっていて気がついたのは、お菓子には人を笑顔にする力があること。進路選びではいくつかの専門学校を見学し、オープンキャンパスに参加する中で、先生と学生の距離が近く「この学校の先生に教わりたい!」と感じた日本菓子専門学校への進学を決めました。また、眩しいくらいに華やかなパティスリーがたくさん集まる東京で学び、将来的には働きたいと思っていたことも、学校を選ぶポイントのひとつでした。
とにかく楽しく、充実した2年間でした。経験豊富な先生方のご指導のもと、同じ目標を持った仲間とお互いに切磋琢磨することができました。同期の仲間とはいまも頻繁に連絡を取り合い、一緒に菓子店巡りをすることも。実習でたくさんの製品を作り、実際に味わった経験や、朝練・夕練を積み重ねて身につけた技術は、現場に出てすぐに活かすことができました。日菓専には、お菓子の魅力や奥深さを改めて知る機会も数多くあります。あまり馴染みのなかった和菓子の美味しさや、第一線で活躍する卒業生の実演を通して工芸菓子の美しさを教わったことで、世界が大きく広がり、パティシエとして働く上でのモチベーションにもつながりました。
パティスリーアノー 狛江店勤務/製菓技術学科 洋菓子科/2019年卒/静岡県出身。「2年生の冬に3人グループで臨んだ創作菓子の学内コンテストで、クラスメイトや先生方に評価され、最高位の『ディスプレイ賞』を受賞したことは本当にうれしかったです!」と、学生時代の思い出を語ってくれた高田さん。2019年4月にパティスリーアノー入社後、生クリームやレアチーズ、ピューレなどを使った生菓子の仕込みを中心に担当するムース部門で技術を磨き、この春からより難易度の高いサンド部門へステップアップ。「お菓子に携わる仕事はずっと続けていきたいですね。今後は見た目にもこだわったかわいいお菓子作りにも挑戦していきたいです」