私が他校で教員になったばかりの頃、卒業生が「初めての患者さまにどう接したら良いかわからなくて、悔しい思いをした」と泣きながら学校に駆け込んできたことがありました。その時から私は「技術だけではなく、現場で活かせる問診の仕方や色んなことをもっと教えなくてはならない」との想いを持ちました。
以来20年以上、本校でも患者さまの症状を理解するための問診や検査方法、そして実際に手で患部に触れ、どういう状況かを評価する触診術も他の先生方と一緒に徹底的に指導。そこに私の専門分野である骨折、脱臼、打撲、挫傷などに対応するための知識として解剖学や包帯固定学を教えています。3年間でこれら柔道整復師としての武器を身につけていただき、業界を牽引する人物になってほしいという想いを持って学生たちと日々向き合っています。
先生の専門分野である包帯固定学に基づいた知識・技術を学べるのが「包帯固定学実習」。またより効果的な包帯固定の方法を学ぶセミナーも実施されています。「授業で徹底して伝えているのは、包帯の巻き方の美しさと共に、いかに機能的、効果的であるかです。包帯の技術は、怪我の治療において非常に重要ですから、しっかり練習し、習得できるように一人ひとりを指導しています」と先生。他にも、希望者を募って、過去のおさらいや学生が知りたいこと、ニーズをテーマにセミナーを開催するなど、熱意ある指導を心がけておられます。
柔道整復師は患者さまから「ありがとう」の言葉をいただけ、大きなやりがいを感じられる職種です。難関の国家資格をクリアする必要はありますが、私達が最後までとことん指導しますので、安心して学んでください。
専門:柔道整復学・包帯固定学実習
鍼灸師、柔道整復師の両方の国家資格を取得し、教員として20年以上、約3000人以上の柔道整復師育成に携わってきた。より多くの後進を育てたい、業界の発展に貢献する人材を育成したいとの思いを持って、「柔道整復外傷学ハンドブック」や「国家試験徹底分析 柔道整復学」などの専門書籍や国家試験対策書籍の執筆にも著者として参加している。