リハビリテーションは、様々な療法で患者様の基本的動作能力の向上を図ります。しかし、単純に「歩ければ、立ち上がれば良い」という訳ではなく、患者様の生活背景やそのご家族の希望など総合的に検討し、必要な動作を獲得していきます。そのために、リハビリのゴール設定を立てることが重要となります。例えば、「歩けるようになりたい」のは、トイレを一人で行けるようにするためなのか、散歩ができるようになるためなのか。歩くことで何ができるようになりたいのかというゴールを設定をすることで、リハビリで何をすればいいのか明確となり、療法内容の方向性が見えてきます。授業では、患者様と家族と話し合いながら目標(ゴール)を一緒に立ててあげること、その際に「患者様に寄り添う」といった視点の重要性を学生に伝えています。
物理療法学を学んでいく過程では、難しい専門用語や生理学知識を必要とします。単純に覚えるだけでは学生のモチベーションもなかなか上がらないので、水野先生の授業では実験を取り入れたりと興味がわくような展開を心がけています。例えば、物理療法でよく使う患部を温める「マイクロ波療法」は、何故温かくなるのか?実は、電子レンジと同じ原理であることを、水を入れたカップと水なしのカップで実験しながら学生たちに教えています。「知識は詰め込むのではなく、体感することで身に付けてもらいたいです」。
超高齢化社会と言われ、リハビリ職は今後も求められると思います。また、患者様の生活に直結し「やりがい」のある職種です。学業は医学ですので難しい内容もありますが、熱意があれば大丈夫。一緒に頑張りましょう!
専門科目:物理療法学・疾患別運動療法演習 代謝疾患・国家試験対策講座。理学・作業名古屋専門学校で学び、理学療法士に。卒業後は、整形外科で5年勤務。学生時代からの教員になりたいという夢を諦めきれず、2012年に母校である理学・作業名古屋専門学校の講師となる。