
現代の医療は、薬だけでなく手術や人工臓器、光・熱・電気などを使った治療など、多様なアプローチで行われています。例えば、血管の中に入れる金属の筒(ステント)から薬が少しずつ出る「薬剤溶出性ステント」、3D画像で体内を見ながら行う「ナビゲーション手術」、体を大きく切らず血管から治療する「カテーテル治療」など、治療部位や場面によって使用する治療機器は違うので、患者さんに合わせて最適な治療ができるように合わせていく必要があります。医用治療機器学では、医療現場で使われる治療機器が「なぜ効くのか」「どう動くのか」を、様々な物理学の原理から学んでいきます。医学と工学を融合させ、現代医療で不可欠である高度な医療機器の原理・構造・操作・保守点検・管理を学び、医療の質向上と患者さんの安全確保をめざす学問分野です。

治療に使う内視鏡装置のシミュレーション中
この授業の魅力は、目の前の医療機器を単なる「使い方」で終わらせず、医療機器がなぜそのような仕組みになっているのか、どうしてその治療が可能なのかを、その背後にある物理現象や工学的発想から本質的に理解できる点です。「根っこから知る」喜びを体験できる授業になっています。また、「先生が話し、学生が聞く」だけの一方通行な授業は行わず、「問い」を投げかけることで蓄積した知識を引き出し、目の前の医療機器のメカニズムとリンクさせる。「自分で考える時間」を大切にしています、と授業担当の先生方は語ってくれました。

学生同士で考えて機器を使っています
物理や化学が好きな理系が得意な人はもちろん、基礎から教えるので文系の人も安心して楽しく学べる環境があります。また、病院や透析クリニック、医療機器を扱う商社やメーカーなど就職先の選択肢も多くあります。

医用治療機器学の授業を担当している中村 有希先生
臨床工学科3年前期の必修科目。5人の教員が3回ずつテーマに沿った授業を行う計15回のオムニバス形式の講義となっている。臨床工学技士として実際の医療現場で働いた経験のある教員が担当しているので、それぞれが直接扱ってきた医療機器について、教科書には載っていない現場でのリアルな体験も交えながら講義を行っている。森ノ宮医療大学がめざす【高度な専門知識と技術】【自ら考え問題を解決する力】を育てる授業。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



