「最後まで自分を信じて」横浜流星さんから高校生へのメッセージ
今号のスペシャルインタビューは、表紙のリクエストでも常に人気ランキング上位の、横浜流星さんが登場!受験が迫って心がお疲れ気味のみんなへメッセージをくれたよ。
どんな言葉がいいのかなぁ...と迷いながらも、何度も書き直してくれた熱い直筆メッセージ。
この熱のこもった言葉が、みんなの元に届きますように...!!
1996年9月16日生まれ。神奈川県出身。
2011年俳優デビュー。2020年には第43回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。
数々の話題ドラマ・映画に連続出演し、役の幅を広げている。
2022年10月21日「線は、僕を描く」、2023年「ヴィレッジ」の公開が控えている。
目次
くじけずに前に進み続けるための3つの考え方
映画やドラマなど数々の話題作へ立て続けに出演し、活躍の場を広げながらも、実は自分の演技に自信がもてずへこんでしまうことも多いという横浜流星さん。そんな横浜さん流「くじけずに前に進み続けるための考え方」を3つ聞きました。
受験を控え、志望校に受かるかどうか不安...自分に自信がもてない...。
そんな人にこそ見てほしい!
頑張ろうって思えるパワーが湧いてくる言葉が満載です。
1. 失敗してへこんだ時は、一度自分をどん底まで落とす
実はぼく、基本ネガティブ体質なので、うまくいかなくてへこんでしまうときもたくさんあるんです。そんなときの解消法は、いったん落ちるとこまで落ちてしまうこと。
落ちたらその下ってないので、あえて一度自分で自分をどん底に落とす!
その方が変にうじうじと悩み続けずにすむんです。
落とすモードの時は、大体音楽を聴きながらひたすら自問自答して、できなかったこととか自分のダメなところをずっと心の中で言ってます。
「今日のここができなかった」「あれはこうしておけばもっとできたな」とか、ひたすら自分と向き合う時間を作ります。
やってしまった失敗をスルーしてあいまいにしておくよりも、その方が良い方向に進めると思うんです。
ただ、これをする際のポイントがあって、時間を決めて短時間で終わらせること!
ずーっと反省だけしていても時間がもったいないので、落ちるとこまで落ちたら、すぐにスイッチを切り替えて気持ちを上げていくのが大事です。
ぼくは基本、人にあまり相談しないタイプなので、うまくいかなくて行き詰まったりモヤモヤすることがあっても、ひたすら自分と対峙します。
もちろん誰かに相談することも大事だと思うけど、結局最後にどうするか決めて行動するのは自分。
やっぱりぼくのことを一番知ってるのはぼく自身だと思うので、こうした自分と向き合う時間は大切にしています。
失敗したりうまくいかない今の現実は、確かに悲しいしつらい。
だけど、そんな自分を受け入れないと、時はどんどん過ぎていくし待ってはくれない。
それなら「これから先、自分ってどうなりたいの?」「じゃあ何をしたらいいのかな?」って次の手を考えていくほうが、「あ!あれもやらないと!これもやったほうがいいな!」って気づいて前を向くことができると思うんです。
だから、起きちゃったことをまずは受け入れて、落ちるとこまで落ちたらそのあとは引きずらない!
それがへこんだときの一番の解消法ですね。
「出演した作品で出会って以来、amazarashiさんが好きでよく聞いています。心に寄り添ってくれるような楽曲が多いので、凹んだときにはおすすめです」
2.誰かと自分を比べることの無意味さに気づこう
誰かと比べて、自分のほうができなかったりすると落ち込みますよね。ぼく自身10代のころは他の誰かと比べて、落ち込んだりモヤモヤしたりしてました。
当時はいろいろなオーディションを受けさせてもらっても落ちてばかりで...全然仕事ももらえない時代。
テレビの向こうで活躍する同年代の俳優さんたちを見て、自分と比べては「何であの人が?」「何で自分じゃないの?」って気持ちになってひたすらへこむ日々でした。
でもある日、突然、「あれ…俺って今、何やってんだろ。」「人と比べてばかりいて、大事なものを見失ってないか?」「今自分のやるべきことって、他の人を見てへこむことじゃない!」って気づいたんですよ。
そこからはすぐに行動!
携帯で演技の勉強ができるワークショップを探して、発声法や芝居を一から学び直すことにしました。
自分に足りないことがわかると、やるべきことがたくさんあることに気づくんですよね。
とにかく一生懸命目の前にあることをやっていったら、自然と人と比べることもなくなっていました。
皆さんも周りと比べて焦ることもあると思う。
でも大事なことは、人がどうかじゃなくて自分がどうすれば成長できるかを考えることで、周りの人がどうしてるかは関係ないはず。
ぼくの好きな言葉が、“継続は力なり”
今やるべきことを、淡々と積み重ね続けることが、前に進むための一番の近道だと思ってます。
今回の映画でも、過去の作品と比べず、自分たちらしさを出すことを大事にしました。
今回の主演作品『アキラとあきら』は、池井戸潤さん原作の小説を映画化したものなんですが、その前にドラマの放映もしていたんです。
もちろんぼくも事前に見させてもらって、すごく素晴らしい作品でしたが、参考にしすぎないようには気をつけました。
原作が同じであっても演じる人が変われば、また違う作品。
他と自分とを比べず、ぼくらにしか作れないものを作ろうと思って演じられたので、ドラマとは違う良さが出せたんじゃないかなと思います。
3.自信がもてなくて不安。だからこそ成長し続けられるとポジティブに考えて
自分の芝居に自信があるか?と言われれば、正直自信はまだもてないです。もちろん自信を持ってやらなきゃいけないとも思うんですけど、僕の場合は自信がないからこそ頑張れている部分も大きいです。
不安でしょうがないから準備もたくさんするし、お芝居の勉強もし続けられる。
そういうパワーは自信をもてないタイプだからこそ湧いてくる力だと思って、マイナス面をプラスに変えています。
みんなも受験で受かるかどうか自信がもてない、不安な気持ちってあると思う。
でもそれって逆によいことだってとらえた方がいいですよ。
ぼくも自信満々な人たちを見て、すごいな、うらやましいなと思ったこともありましたけど、自信がなくて「自分はまだまだだな」って思えてるってことは、これからさらに成長できる証拠。
今は、引き出しを増やすために、お芝居の勉強だけじゃなく、本を読んだり映画を見たり、もっともっと人生経験を積まないと!って思いながら日々頑張っています。
ぼくも今、将来が不安でしかたないですが、ぐだぐだと落ち込んで立ち止まっていては何も始まらないから、自分が今するべきことをする!そういう気持ちでいます。
高校生のみんなへの応援メッセージ
「今を大事に。」空手をやっていたころから大事にしている考え方なんですが、不安な自分ともしっかり向き合いながら、今、この時間を無駄にせず少しでもいいから前に進む。
そうすればきっとまだまだ成長できるはずって思ってます。
一緒に頑張りましょう!
受験本番を控え、自分に自信がもてなかったり、将来が不安だったりするのは実はみんな一緒。
大事なのは、そこで立ち止まらないこと。
今回横浜流星さんが教えてくれた、前に進むための考え方を参考にして「今を大事に!」
1日1日淡々と積み重ねて、少しずつでも確実に前に進んでいこう!
2022年8月26日(金)全国東宝系にて公開。
出演:竹内涼真&横浜流星、高橋海人(King & Prince)、上白石萌歌ほか
日本を代表するメガバンクに入社した山崎瑛(竹内涼真)と階堂彬(横浜流星)。対照的な宿命を背負った2人が、情熱と信念だけで立ち向かう熱さあふれる作品は、自分も頑張ろうとモチべーションアップにもつながるはず。
Text・Edit/ Noriko Taki
Design/ Dai Kayama(ma-hgra)
Photograph/ Takuya Sugie(TRON)
Hair&Makeup / Taichi Nagase(VANITES)
Styling/ Shogo Ito(sitor)
[衣裳] シャツ7万1500円/セブンバイセブン、シューズ4万700円/アポクリファ(共にサカスピーアール)
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