高2の総復習法│アンケート結果から見えたみんなの「苦手単元」を優先対策!

高2の1年間、本当にお疲れさま!学年末テストも終わって、少しひと息つきたい、春休みくらいは遊びたい、そんな気持ちもあるよね。

でも、ふと振り返ると「ここ、ちょっとあやふやかも…?」と思う単元が一つや二つはないかな?実はその“小さな穴”こそ、受験で差がつくポイント。基礎があいまいなままだと、応用問題や過去問に取り組んだときに伸び悩む原因になってしまうこともあるんだ。

そこで今回は、先輩たちに「高2でつまずいた単元」をアンケートで調査。みんなが苦手だった順に、今から優先して見直すべき範囲と、効率よく立て直す方法を紹介するよ。

受験期好スタートのカギは春休みにあり!

高3になると、授業の内容がいきなり受験モードにシフトする。扱う範囲も難度も上がって、ペースもぐっと速くなる。部活もあって、志望校も決めなきゃいけなくて、模試の申し込みもあって……高3の1学期って、想像以上にバタバタするんだ。

そんな忙しい日々の中で、高2の苦手だった単元を放置したままにしておくと、じつはじわじわとマズいことになるんだ。高3の授業って、高2までの内容は「もうわかってるよね」という前提で進んでいくから、穴があるとわからないところがどんどん積み上がってしまう。夏は模試や夏期講習があるし、冬はもう直前期。じつは高2の穴を埋めるのに、この春休みはいちばん最適な期間なんだ。

とくに優先したいのが、国語・数学・英語。この3教科は、短期的には点数が伸びづらいといわれる教科で、穴を放っておくと足を引っ張られ続けてしまう。逆にいえば、春休みのうちに穴を埋められれば、高3になってからの勉強がぐっとラクになる。この春に穴を埋めて受験期、気持ちよくスタートを切ろう!

「みんなの苦手な単元は?」アンケートで大調査

春休み中に、高2の穴を埋めるためには、まずはどこにその穴があるのかを知らなければ対策は立てられない。そこで今回は、現役高校生に「高2の学習範囲で苦手な単元はどこ?」というアンケートを実施!アンケートで見えてきたみんなの「苦手な単元」を基に、その各単元の効果的な勉強法を解説していくよ!ぜひ、自分が「苦手意識がある単元」と照らし合わせて、春休みの総復習に役立ててほしい。

じゃあ最初は国語から、早速アンケート結果を見ていこう!


国語のアンケートでは、1〜5位までが古文・漢文を占めた。現代文が登場するのは12位で、内容は「論理展開の分析」。みんなが古文・漢文に対してのほうが苦手意識が強いことがうかがえた。

ちなみに、6位は漢文「抑揚・限定・累加の句法」、7位は漢文「比較・選択・比況の句法」、8位は古文「敬語表現による主語の判定」、9位は古文「語の識別と品詞分解」、10位は古文「重要古語の多義的理解」と、やっぱり古文・漢文の文法にみんな苦戦しているみたい…!

続いて、数学の結果がコチラ!


数学では、1〜5位以内に「代数・関数」の単元から、4つがランクイン。また傾向的には、上の表には一つずつ載っている「数列・統計」、「ベクトル・複素数平面・2次曲線」も、わりと上位にいくつか挙がっていたよ。逆に、意外にも「微分・積分」の単元はそこまで票が集まらなかった…!

最後に、英語のアンケート結果も紹介するよ!


英語のアンケートでは、とくに「仮定法」「関係詞」に関する単元が10位以内に多く上がっていたよ!上記の表に載っているもの以外にも、「Ifの省略による倒置」「複合関係詞」「前置詞+関係代名詞」などなど。

全体的な傾向として、「基礎的な文法はできているけど一段階応用になったところで、苦手意識を感じている」という人が多いという結果になったよ。

「苦手単元」の効率的な勉強法

ここからは国・数・英の3教科の「苦手単元」のアンケートで、上位3位に入った各単元について、解説。各教科、それぞれなるべく少ない時間で効率的に復習できるように、つまづきやすいポイントと勉強法をみおりんさんに教えてもらったよ!

国語部門1位:[古文]助動詞の意味判別

\つまずきやすいポイント/

助動詞「る・らる」は受動・尊敬・自発・可能、「す・さす」は使役・尊敬といった複数の意味があります。ですが、意味の選択肢が多くて、「どの意味で考えればいいんだろう」となってしまいます。とくに偉い感じの人が出てくると、全部が「尊敬」に見えてきちゃったりもします。例えば、「ありがたきもの、舅にほめらるる婿」。実際には「褒められる」と受身になるのですが、舅が婿よりも上と思うと、つい尊敬語として訳したくなるところです。

\これだけやればOK!/

勉強法としては、以下の手順に沿ってやってみてください。
①教科書や問題集から同じ助動詞の識別問題を探す
②各例文、解答解説を見ながら判別のやり方を人に教えるイメージで口に出して説明する
③現代語訳もセットで口に出す


ポイントは「人に教えるイメージ」をもつこと。うまく説明できるようになったら、そのまま友達や家族に説明してみてもいいかもしれません。また、もう一つ判別のコツは「周囲の語に注目すること」。「る・らる」の場合、主語が人なら尊敬・受身・可能、ただし「れ給ふ」「られ給ふ」の形では尊敬にならず、感情語に結びついていると自発の可能性が高くなります。口に出して説明するのと並行してやってみると、どんどん意味判別の力が付いていきますよ。

国語部門2位:[古文]助動詞・助詞「なり・に・なむ」の文法的識別​

\つまずきやすいポイント/

「なり」や「に」は、一見同じに見えて、じつは色々な正体を持っている、というのが識別問題でつまずくポイントですよね。例えば、断定の助動詞「なり」の連用形や、完了の助動詞「ぬ」の連用形は「に」となり、形によって助詞の「に」との判別が非常に難しくなります。助動詞の意味判別ではなく、助詞なのか助動詞なのか、品詞を超えた見極めも必要になるので、ここに苦戦する方は多くいると思います。

\これだけやればOK!/

品詞分解に慣れていない方でも、ぜひこの春休みから品詞分解のクセをつけるために、まず教科書やテキストの本文を使って以下の手順で「仕分け練習」をしてみてください。
①助動詞を見つけたら四角で囲む
②直前の語句の活用形を書く
③助動詞の原形、活用形、意味を書く

コツは、「上の言葉の形」をチェックすること。例えば、「なり」は上が終止形なら「伝聞・推定」、連体形(または名詞)なら「断定」と、接続のルールだけでも機械的に見分けることができます。最初のうちは間違えても大丈夫なので、解説や現代語訳を見て、しっかり理解できるまで読んでみてください。やればやるほど、精度とスピードが上がっていくはずですよ。

国語部門2位:[漢文]禁止・願望・仮定の句法

\つまずきやすいポイント/

漢文の禁止・願望・仮定の句法は、「勿〜(〜なかれ)」「願〜(願わくは〜(せん・す)」「若〜(もし〜ならば)」など、いずれもその後に続く文章や語に係る形をしています。そのため、漢字そのものを見分けるようにならないと、判別が難しく感じてしまいます。例えば、「願」「無」「如」などは現代の日本語でも見かけるのである程度は判別しやすいですが、なじみが薄い「苟」「勿」「冀」などはとくに注意が必要になってきます。

\これだけやればOK!/

とにかく最初は暗記から始めましょう。
①教科書やテキストから禁止・願望・仮定の例文を探す
②書き下し文と、現代語訳をノートに書く
③(2)を繰り返し口に出して読む


例えば、「苟」の場合、「苟+A+則+B」という句法が使われている一文を教科書やテキストから見つけて、「いやしくもAならばB」という書き下し文と「もしAならばBだ」というのを1セットで音読してください(「苟正其心、則無所畏」なら「いやしくも其の心を正しくせば、則ち畏るる所無し」「仮に自分の心を正しくするならば、恐れるものは何もない」)。繰り返すうちに、句法の基本形が頭に入ってくるので、そしたら教科書やテキストなどで別の白文からその句法が使われている箇所を見つけ、今度は返り点と送り仮名を振ってみましょう。

 

数学IIB部門1位:[代数・関数]2倍角・半角・合成の公式

\つまずきやすいポイント/

三角関数の公式はただでさえ多いのに、これまでの数式のルールとは違う部分があるので難関ですよね。例えば、これまでの数式のルールの感覚だと「sin(α+β)」なら「sinα+sinβ」にできそうですが、そうすると間違ってしまいます。攻略のコツは、習った公式をすべて丸暗記しようとしないことです。

\これだけやればOK!/

おすすめは、まずsinとcosの加法定理だけ覚えてしまうこと。この2つが基本なので、覚えておくとtanの加法定理をはじめ、2倍角、3倍角、半角の公式まで導くこともできてしまいます。勉強法のポイントは以下の2つです。
①公式を何度も書いて、手で覚える
②できるだけ毎日触れる


苦手意識がある場合、毎日やるのがしんどいかもしれませんが、時間をかけて繰り返し覚えるほうが記憶に定著しやすいんですよね。「問題集は無理!」という方は、トイレのドアや机の横の壁など、つねに目に入るところに公式を書いて貼っておくだけでも、OKです!それだけでも、何もやらないよりは効果がありますよ。

数学IIB部門2位:[代数・関数]指数関数・対数関数のグラフと計算

\つまずきやすいポイント/

指数関数・対数関数は、高校数学のなかでも難関単元の一つ。ややこしく感じて「何がなんだかわからない」と感じる人も、まずは「指数と対数がじつは同じもので、表と裏、どちらから見るかで呼び方が変わる」ということを押さえておきましょう。例えば「2^3=8」で考えてみます。

・対数は「2(底)を何乗したら8になるか?」。「log28=3」という式で表現
・指数は「2(底)を3乗したら何になるか?」。「23=8」という式で表現


そして、対数の式が求めるものは、指数になっています。そして、ここにx,y,aなどの変数が入ってくるときに、指数関数や対数関数と呼びます。

\これだけやればOK!/

とにかく必要なのは、指数関数・対数関数の表現に慣れること。式とにらめっこしているだけではだんだん頭がこんがらがってしまうので、次のことを試してみましょう。
①教科書の基本問題を解く
②その際、グラフを必ず書く

たとえば、「logax=y」という式の場合、a(底)が1よりも大きいとグラフは左下がりになります。逆にa(底)が1よりも小さいと、グラフは右上がりになります。毎回、グラフに数値を起こすことで「この式が何を表しているのか」のイメージがつきやすくなります。難しく感じたときは、「23=8」のような小さな数字に置き換えて、頭の中を整理してみてください!慣れてくると、「底」という共通ルールが持つクセが、だんだんとつかめてくると思いますよ。

数学IIB部門3位:[整列・統計]Σ(シグマ)の計算

\つまずきやすいポイント/

「Σ(シグマ)」って、もう名前や形からして「難しい」っていう感じがしてきますよね。しかも、記号が抽象的で、公式を覚えるのと当てはめるので精一杯。「けっきょく、何を計算しているのかわからない…」ともなりがちです。例えば、「1から10までの整数の和を求めよ」と言われたら「1+2+3+……+10」とイメージできます。ですが、「Σk」と言われると一瞬、「あれ?どうやるんだっけ?」と思考が止まってしまう感じがあるんじゃないでしょうか。

\これだけやればOK!/

まずは記号への苦手意識を取っ払って、Σは「長くなりそうな足し算を、シンプルにするための省略記号」なんだと捉えてみましょう。慣れるために、以下の手順でやってみるのがおすすめです。
①簡単な数字を入れてみて、実際に足し算の形に直してみる
②少しずつ数を大きくしたり、複雑にしてみる
③構造と意味がつかめてきたら、4つの公式を暗記する
④問題集の問題に挑戦してみる


問題集を解き始めるときも、最初のうちは公式を見ながらでもOK!一つひとつ、パズルを組み立てるみたいに数字を代入していって、問題を解く練習をしてみてください。「Σ」自体の扱いに慣れてきたら、苦手意識もだいぶ薄らいでくるはずです。

 

英語部門1位:[関係詞・接続詞]同格のthat

\つまずきやすいポイント/

同格のthatと関係代名詞のthatは見た目こそ同じですが、曖昧な覚え方をしていると、文の構造が正確に掴めなくなってしまうので注意が必要です。例えば、以下の2つの文章を見比べてみましょう。

・I know the fact that he stole the money.(同格のthat)
・I know the fact that happened yesterday.(関係代名詞のthat)


どちらにも「the fact」という名詞があり、一瞬で判別するのが難しそうにも見えます。見分けるポイントは、thatの後ろの文に注目すること。主語や述語、目的語などが揃って文章が「完全」ならば同格のthat、逆に“不足”しているものがあれば、関係代名詞のthatとなります。

\これだけやればOK!/

こちらは簡単に見分ける方法があるので、以下の手順でマスターしちゃいましょう。
①thatまでの文章を指で隠して、後ろに続く文章に注目する
②教科書やテキストの例文を使って、何度か練習する

例えば先ほどの2つの例文だと、上の文章は「he stole the money.」が残り、下の文章は「happened yesterday.」が残ります。上の文章は完全で、下の文章は不完全ですよね。こんな感じで、見分けられるので、教科書やテキストからいくつか例文を見つけてきて、実際に練習しておくと、今後テストでも困らなくなりますよ!

英語部門2位:[話法・時制・構文]無生物主語構文の解釈

\つまずきやすいポイント/

「無生物主語構文」は英語特有で、日本語ではあまり見ない表現の一つです。例えば、「The news made me happy.」を「そのニュースが、私を幸せにした」と直訳してしまうと、不自然な文章になっちゃいますよね。だから、ここでは「そのニュースのおかげで、私は幸せになった」と自然な日本語になるように、訳の仕方にも注意しなければいけません。

\これだけやればOK!/

「無生物主語構文」に関しては、以下の手順に沿って短期集中で一気にマスターしてしまうのがおすすめです!
①教科書やテキストから例文をいくつか集める
②まず直訳してみる
③その後、自然な日本語になるように直してみる

意訳だけでなく、あえて直訳も書いておくことで英語特有の発想がだんだんと身についていくはず。「無生物主語構文」がわかるようになると、読解力がぐんと上がるのでぜひ、この春休みに習得してみてください。

英語部門3位:[否定・特殊構文]部分否定と全否定

\つまずきやすいポイント/

「この言い回しは部分否定なのか全否定なのか」。それだけでまったく違う意味になってしまうので、日本語訳の問題でも、長文読解でもじつはすごく重要な知識なんです。例えば、以下のような文章です。

・Not all students like math.

「全生徒が算数が嫌い」なのか、「すべての生徒が算数が好きなわけじゃない」なのか、迷ってしまいますよね。攻略のポイントは「not」が直後に来る言葉を否定している、ということ。「not」の後にevery,all,alwaysなど「100%」を表す言葉があるときは、「100%じゃない=そうじゃないときもある」という部分否定の意味になります。

\これだけやればOK!/

notと合わせて部分否定で使われやすい単語がいくつかあります。先ほど挙げたevery, all, alwaysに加えて、both, completely, necesarilyなど。逆にnone, never, neitherなど、全否定に使われる単語もあります。

やるべきことは、これらを自分の単語帳に書き込んでおくこと。いつまでもうろ覚えだと、「あれ、この場合はどっちだっけ?」と迷いが出てしまうので、「not all 〜」「not always 〜」など、セットで単語帳に書き込んで覚えてしまうのが、じつは一番楽なのでおすすめです。

今のがんばりが、受験勉強の土台になる

高2までの復習を「全部やらなきゃ」と思うと、大変に感じてしまうよね。でも、みんながつまずいた単元に絞って、優先順位をつけて取り組めば、短い春休みでもちゃんと準備はできるんだ。

大切なのは、完璧を目指すことよりも穴を放置しないこと。この記事を参考にトライしてみよう!この春のがんばりが、受験本番を支える確かな土台になるはずだよ。

教えてくれたのは…
みおりんさん
2019年、東京大学法学部卒業。そのあと、IT企業に就職するが2020年に独立。勉強法デザイナーとして、自身の経験をもとにリアルに役立つ勉強法などをSNSで発信するほか、文房具のプロデュース、講演活動や書籍の執筆など、幅広く活躍している。

取材・文/郡司しう構成/寺崎彩乃(本誌)
※2026年1月の取材に基づいています。記事内のデータならびにコメントは、2026年2月にスタサプ高校生エディター34人が回答したアンケートによるものです。