「みんなが進路に悩む気持ちに共感!」声優・永瀬アンナさんから高校生へ贈る等身大のエール

やりたい仕事・なりたい職業がみつかっても、それをかなえる道のりの途中では、いろいろと思い悩むことがあるはず。ひょっとしたら、一見「夢がかなった」ように見える人も、似たような悩みを抱えているのかも…?

そこで今回は、話題作に次々と出演し、10月9日(金)公開の映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』でメインキャストを務める、声優の永瀬アンナさんにインタビュー! どのようにしてやりたい仕事に就いたのか、今の葛藤、そして未来の選択に迷う高校生へのエールをたっぷりと聞いてきたよ。

プロフィール:永瀬アンナ(ながせ あんな)
2022年、TVアニメ『サマータイムレンダ』のヒロイン・小舟潮役に抜擢され一躍注目を集める。その後も『呪術廻戦 懐玉・玉折』の天内理子役など、話題作の主要キャラクターを次々と担当。2026年、世界独占配信のNetflix映画『超かぐや姫!』では、メインキャラクターのひとりを熱演し高い評価を得ている。

舞台役者志望から声優の道へ!学んだ「素直でいること」の大切さ

――永瀬さんは、どんなきっかけで声優の仕事を目指したのですか?

幼いころからお芝居やミュージカルが大好きで「絶対に舞台役者になる!」と心に決めていたんです。中高では演劇部にも所属していました。

そんな私に、声優の道へ進む最初のきっかけを作ってくれたのは、家族でした。家から遠くない場所に声優の養成所があり「そこに行けば、お芝居のことを、もっと学べるんじゃない?」と勧めてくれたんです。それが中学生の時でしたね。

実際に養成所に入り、声だけでお芝居をするおもしろさや難しさに触れたことで、「声で表現する仕事をやってみたい」と思うようになりました。

印象に残っているのは「自分の好きな楽曲の歌詞を朗読する」という授業です。歌詞って、本来はメロディーに乗せて歌うための言葉ですよね。それを、自分の感情を込めて読み上げるというのは本当に難しくて。当時の私は先生からたくさんダメ出しをもらってしまい「言葉に感情を込めるとは、どういうことだろう…」と悩んだことを、今でも覚えています。

養成所での勉強を経て、高校生になって事務所に所属することになりました。ところが、ちょうどコロナ禍と重なってしまったこともあり、最初の2~3年は、お仕事はほとんどありませんでした。だから、毎日学校に行って、勉強をして、友達と遊んで…と、周りと変わらない高校生活を送っていましたね。

――オーディションを受けて、選ばれなかった経験もありましたか?

もちろん!声優は、望む役や作品に出られるとは限らない、安定のない職業なんだなと改めて思いました。だからこそ、オーディションにも、前向きに取り組む気持ちが大事なんじゃないかと気持ちを切り替えていました。


実は今も「絶賛進路に迷っている途中」?

――そんななか、2022年にTVアニメ『サマータイムレンダ』のヒロインに抜擢されました!その後も次々と話題作に出演しています。10代から声優として仕事を得ているのは、順風満帆なキャリアに見えますが…?

そう見えるかもしれないのですが、実はお仕事をいただいてからのほうが、悩むことはたくさんありました。
例えば、もともと「自分の体を使って演じること」が好きだった私にとって、マイクの前から動いてはいけない状態で感情を表現するのが、とても難しかったんです。現場では、試行錯誤の連続でした。

こうして大好きな作品に出演させていただいている今も、なんなら、絶賛進路に迷っている途中です(笑)。ちょうど私の同級生たちは、本格的に就職活動を始めているタイミング。その姿を見ていると「今こうして声のお仕事をさせていただいているけれど、『一生仕事がある』という保証はない。これからも声優を続けられるのかな。他の表現の仕事に就く可能性もあるのかな」と、考えることもあります。

世の中には選択肢がたくさんあるからこそ、悩んでしまいますよね。だから、高校生の皆さんが進路で悩んだりモヤモヤしたりする気持ち、すごくよくわかります。

――永瀬さんにとって、声優として好きな作品に出演することは「夢の到達地点」ではなく、今もまだまだもがいている途中なんですね。

はい、そうです。でも、それをネガティブにとらえているわけではありません。いろいろな可能性があるからこその悩みだと思っているし、例えばアニメの世界だけでなく、実写で活躍されている俳優さんのお芝居を見るなど、自分の世界を広げることで、さらに表現の幅が広がるのかなと思っています。

中学生で出合った大好きな作品。オーディションにかけた熱い思い

――映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』との出合いとオーディションへの思いを教えてください。

原作小説を知ったのは中学生のころでした。めったに人に本を勧めない、読書好きの友人が、「すごくいい作品だから読んでみて」と貸してくれたのがきっかけです。読み始めたら、ページをめくる手が止まらなくて、一晩で見事に胸を打たれました。

当時、中学生だった自分のなかにあった「うまく言語化できないモヤモヤや違和感」を、この作品がとても丁寧に言語化してくれていて。友達との距離感の描写も妙にリアルで、深く感情移入して大好きな作品になりました。だから、アニメ映画化を知ってオーディションを受ける際は、「絶対にこの作品に出たい!」「この役をやりたい!」と心のなかで強く念じて臨みました。

今回、(高津役を演じる)玉木宏さんと共演できたことも、私にとっては大きな財産になりました。玉木さんは、意図的に声を作ろうとするのではなく、ご自身のお腹の底から出てくる感情を、そのまま声に出すことを大切にされているように感じました。声だけでなく体を存分に使ったお芝居は、とても刺激的でした。

高校生のみんなへエール!ポジティブでいれば、きっといい方向に進むはず!

――最後に、進路に迷う高校生のみんなへ、エールをお願いします!

進路に悩んで揺れ動く気持ち、とても共感します。でも、気持ちが揺れ動くときこそ、何事も「うまくいく」と思って過ごしたほうがいいんじゃないかな。「病は気から」という言葉がありますが、逆に、ポジティブで前向きなエネルギー全開でいると、オーディションに受かったり、物事が良い方向に進んだりすることが多いと実感しています。

それに、進路選択に「間違い」はないと思うんですよね。うまくいかないときも、一見失敗に見えても、それは最終的なゴールにたどり着くまでの「通過点」。その失敗すらも人生の糧や経験値として、必要なもののはずですから。

今回の映画もそうです。さまざまな葛藤や不安、ぶつかり合うところがあっても、物語の終わりには「あれは、ここに到達するまでに必要な通過点だったんだな」と、きっと思えるはず。

未来がどうなるかわからなくてつらかったり、自分の未来図をうまく描けずに悩んでいる高校生の皆さんも、ぜひこの映画を観て、希望の光を感じ取ってほしいです。

直筆メッセージをお願いすると、迷わずに「すきを大切に!」という言葉を書いてくれた、永瀬さん。「私は演じることが本当に大好きで、その気持ちだけを道しるべにしてきたから」と語ってくれたよ!
今も進路に迷っている途中、と言いながら、とても前向きな姿が印象的でした。みんなも映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』で、永瀬さんの声の演技に注目してみてね!
みんなへのメッセージを書いてくれた永瀬さん
【作品情報】


【STORY】
豊かな自然にあふれた離島・采岐島――。
その島には、“神隠しの入り江”と呼ばれる場所があった。
 
とある事情で都会を離れ、采岐島の高校に進学した少年・月ヶ瀬和希は、
ある初夏の日、“神隠しの入り江”で一人の少女が倒れているのを発見する。
少女の名前は秋鹿七緒。
1974年からきたという七緒は、和希とその場に居合わせた高津という男性に保護されることになる。
七緒のことが気になり、それからたびたび放課後に彼女のもとを訪れるようになった和希。
やがて和希は、七緒から驚きの言葉を聞かされるのだったーー。
 
過去と現在が交わるとき、秘密を抱えた二人の未来が動き出す。
                    
2026年10月9日(金)公開
映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』
出演:石橋陽彩 永瀬アンナ 土屋神葉 上坂すみれ 羽多野渉 岡本信彦 松岡禎丞 / 藤木直人(友情出演) / 玉木宏      
©阿部暁子/集英社・『どこよりも遠い場所にいる君へ』製作委員会

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Photograph / 杉江拓哉(TRON)、Text / 塚田智恵美
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