総合病院で、保険証の確認や問診票の記入などを担当する受付業務を行っています。当病院は地域の救急・急性期医療を担っており、救急車対応も場面も多くあります。運ばれてきた患者様の身元確認や、救急隊員の方から症状を聞いて診療科を判断、ドクターや看護師への伝達、ご家族へ連絡といった業務をすることも。そこで重要なのは、確認をすることの大切さです。「こうかもしれない」といういい加減な判断が大きなミスにつながることもあるため、疑問があれば確認をし、あやふやにしないことを意識しています。緊張感もありますが、患者さんから「あなたでよかった」や「ありがとう」など感謝の言葉を頂けると、私もほっと一安心します。
小さい頃から体が弱く、ほぼ毎週病院に通っていました。その小児科の医療事務さんがとても素敵な方で、私の名前を覚えてくれて、「今日はどうしたの?」と話しかけてくれたり、時には遊んでくれたりと、すごく身近な存在でした。人の役に立つ仕事がしたいと幼い頃から思っていた私は、「いつか医療従事者として働きたい」と将来を思い描くようになりました。専門学校に入学後、病院実習や授業を通して医療用語や受診料の点数計算など専門知識に触れました。その過程でも、「もっと理解したい、勉強したい」と思っていきました。責任感はもちろん向上心を持つことでスキルアップもできる、とてもやりがいのある仕事だと感じています。
医療事務の仕事に欠かせない医療事務検定試験では、医療費など計算が求められる問題も多くあります。計算が苦手だった私は、テストで合格点をとることができず補講になることも。しかし、先生が一対一で勉強につき合って下さって、おかげで難しい勉強から逃げずに最後まで向き合うことができ、合格もできました。検定試験の前日には、クラスの全員一人ひとりに「あなたなら大丈夫」という内容のお手紙を下さったことも忘れられません。学校で学んだ手話は、仕事でも活かされました。耳が不自由な患者様が最初は不安そうにされていましたが、「あなた手話ができるのね」と喜んでくださって、その後も親しくさせていただいています。
医療法人輝栄会 福岡輝栄会病院 勤務/医療秘書科 医師事務コース/2016年3月卒/通院していた小児科の医療事務の方に憧れ、「医療従事者となって人の役に立ちたい」と考えるようになったという大石さん。福岡医療秘書福祉専門学校では、見学の高校生に対応するオープンキャンパススタッフとしても活躍したそう。「この経験のおかげで、周りを見て行動することや、先を読んで行動する力が養われたように思います」と当時を振り返ってくれた。学生時代に取得した医療事務検定など資格に加え、病院実習での経験や、授業で学んだ手話が医療現場でも役立っているそうだ。