児童家庭福祉に関わる政策研究を専門に、保育所政策、児童虐待対策など社会的養護に関わることに関する国や地方自治体の事業について、それらの理念や思想、法律などを子どもの権利や子どもの福祉のスタンスから研究しています。
少子化対策などの動きは量の充実を目指すあまり、保育の質の低下や保育者の負担の増加などの問題が発生しています。常に子どもにとって良い保育とは何か、子どもの育ちにとって良い政策とは何かの視点で社会提言していくことが大切だと考えます。そのために、諸外国の政策や制度も参考として研究を進めています。
経済活動優先とする社会やこれまでの慣習や固定概念にとらわれずに、子どもたちにとって何が大切か、子どもの育ちを守り、将来性を広げていくためには何が必要かという視点を大切に、社会提言を行っています。
少子化や待機児童、児童虐待、医療的ケアや障害をもつ子どもたち、子どもの居場所等、子どもに関わるあらゆる領域についての社会のしくみを通して社会の在り方に問題意識を持つように指導しています。子どもと家庭に関係する福祉行政施策の枠組みを理解し、どのような思想や考え方で事業が行われているのかを学習します。児童養護施設や児童自立支援施設で働いている卒業生に来てもらい、ニュースでの話題を取り上げてディスカッションを行います。子どもたちの未来のために、より良い社会を作るのだという意識を持って欲しいと思います。
事件や出来事に対して、純粋に怒ったり、怒りを感じたり、どうして?という疑問を持ったりできるようなアンテナを持っていることが、自分を成長させ、社会の中で生きることを実感できるのではないかと思います。
University of Kent at Canterbury卒業(英国)。同年、富士総合研究所(現みずほ情報総研)に入社。1996年10月日本愛育総合研究所(のち日本子ども家庭総合研究所)に移り、厚生省児童家庭局関係の施策立案に関わる調査研究を中心に研究活動に従事。2001年4月より淑徳大学社会学部社会福祉学科専任講師、准教授。2008年4月より東洋英和女学院大学人間科学部准教授、教授、現在に至る。