\国家資格をもつU29社会人210人に聞いた/資格を目指した「2番目の理由」

安定した職に就ける可能性が高いことから人気の高い国家資格。

実際、コロナの影響で今後の就職は厳しくなるって聞くし、保護者や先生などから資格をおすすめされるJKDKも多いのでは?

でも「安定性」だけでは、イマイチ目指すモチベが上がらない…。

そこでスタサプ編集部では、29歳以下の国家資格ホルダー210名にアンケート大調査。

すると、資格を目指した「2番目の理由」があることや、それが仕事をするうえでの原動力になっていることがわかった。

先輩たちが国家資格を目指した”2番目の理由”をヒントに、自分が向かうべき方向を考えるきっかけにしてみよう。
 

国家資格をもつ社会人が資格を目指した理由とは?

国家資格をもつ社会人の先輩たちは、いったいどんな理由で国家資格を目指したんだろう?
その資格を目指した「1番目の理由」「2番目の理由」をそれぞれアンケートで聞いてみた。
 

国家資格を目指す1番目の理由は「安定」だった

30%以上の人が「安定した職に就ける」からと回答。

また、ついで「転職や就職に有利」(11.9%)、「有資格者じゃないとできない仕事ができる」(11.4%)と答えた人が多かった。

資格を選んだ一番の理由は?
【Real Voice】

「日本全国どこの地域にいても、資格さえあれば職に就けるんじゃないかと思って。」(保健師・m・27歳・看護学部卒)

「福祉関連は、今後の日本でますます必要になる分野。食いっぱぐれがなさそう。」(社会福祉士・りんちゃん・29歳・社会福祉学部卒)

資格はある程度の知識をもっているという証明だから、その分働き口も多くなると思う。」(基本情報技術者・ゆう・29歳・情報理工学部卒)

「いずれ転職するときも、ライフステージに合わせて柔軟に対応できる可能性が高い。」(作業療法士・ニロ・29歳・言語療法科卒)

「どこでも働けるうえ、休職後も同じ職で復帰できるケースも。お給料が大卒よりいただけることもある。」(臨床検査技師・aa・24歳・臨床検査科卒)

 

本音が漏れてたのはココ!「2番目の理由」

次に、2番目に望んだ理由をみてみると、その声は細分化。よりその人らしい動機が浮かび上がってきた。

「キャリアアップにつながる」(9.5%)という意識高め系のものや、「国家資格をもつあこがれの先輩・知人や、ドラマ、映画の影響」(9.1%)、「資格をもつことで箔をつけたかった」(5.2%)などぶっちゃけた理由も。

国家資格ホルダーが抱いていた「せのび」「ゆめみ」「あざと」な2番目の理由とは?

さらに、2番目の理由を分析してみると、自分を成長させたい「せのび」ホルダー、あこがれに正直な「ゆめみ」ホルダー、周りと差をつけたい「あざと」ホルダーの3つの傾向がありそうなことがわかった。

そこで、それぞれのホルダーの特長をチェックポイントで整理。

国家資格は何となく気になるけれど、イマイチ目指すきっかけをみつけられてない人は、参考にしてみて。

当てはまるチェックが多いものほど、自分が仕事や資格を目指すホンネが隠れている可能性大。
 

●「せのび」度チェックポイント

“プロ”という言葉や仕事ぶりにあこがれる

難しそうなことほどチャレンジせずにはいられない

どうせ仕事をするなら人としても成長したい
●「ゆめみ」度チェックポイント

その仕事をしているすてきな大人が身近にいる

ドラマや映画を見て「この仕事カッコイイ!」と思ったことがある

どちらかというとビジュアルや形から入ることがある
●「あざと」度チェックポイント

人が見ていると思うとがぜんやる気が出る

自分に自信がもてるような何かが欲しい

周りから一目置かれたいとひそかに思っている

「せのび」ホルダーのきっかけ Real Voice

「せのび」ホルダーの本音きっかけVoice


「せのび」ホルダーは、国家資格をもって働く"プロ感"にあこがれてその道を目指したタイプ。

「常にレベルアップを目指したい」「誇りある仕事で自信をもちたい」など、知識を増やしたり技術を上げていくなかで、自分らしい力が発揮できるところに魅力を感じることが多い。

 

【Real Voice】

一生涯をかけて頑張ることができる。生活の起爆剤になる資格だと思いました。」(ウェブデザイン技能士・あーちゃん・29歳・アパレルコース卒)

「教師は、資格があっても正直ピンきり。頑張った分だけ反応が返ってくる、自分次第の仕事です。」(中学校教諭免許・特に・23歳・教養学部卒)

資格を取れば、SEのキャリアアップにつながると思った。お給料アップも期待できます。」(基本情報技術者・前張タオル・26歳・情報学科卒)

国家資格をもっていることが自信になる。お客さまからの信頼も得られます。」(一級建築士・かさ・29歳・工学研究科卒)
 

「せのび」でよかった!仕事でうれしい瞬間

常に向上心を忘れたくない「せのび」タイプ。

仕事で評価されたり感謝されることが、さらに一歩上の自分を目指すエネルギーになることも多いみたい。
 

【Real Voice】

「『ありがとう』を言ってもらえたとき。お客さまにとってかけがえのない存在になれたと実感。」(美容師・SN・28歳・美容科卒)

「薬の副作用の疑いを疑義照会(※)できたことで、人から感謝されることが増えました。」(薬剤師・さたけ・29歳・薬学部薬学科卒)
※薬剤師から医師に、処方の内容が適切かどうかを問い合わせること

一級資格をもっていても技術とセンスが問われる。仕事のモチベーションを上げるツールでもあります。」(一級小型自動車整備士・おだし・27歳・高度自動車科卒)

「若手でも信頼される。自身の得意分野について、社内関係者から質問されることも。」(電気主任技術者・RY・27歳・電気電子工学専攻卒)
 

「ゆめみ」ホルダーのきっかけ Real Voice

「ゆめみ」ホルダーの本音きっかけVoice


「ドラマの主人公の役にドはまりした」、「保護者、知人など身近な人が働いていて目指したい人がいた」など、“あこがれ”が原動力の「ゆめみ」タイプ。

自分のときめきに素直だからこそ、ぶれずに夢へまっしぐらに進む力になる。
 

【Real Voice】

友達のお母さんが美容室をオープンさせたときから、ずっとあこがれていました。」(美容師・あーちゃん・21歳・美容科卒)

子どものころの担任の先生が好きだったから。」(幼稚園教諭免許・みさき・27歳・保育科卒)

テレビ番組で見かけた調理師さんの所作が美しく、自分もやってみたいと志しました。」(調理師・やん・24歳・栄養士学科卒)

ドキュメンタリー番組で、老老介護の現実を知って、大変な思いをしている人を助けたいと思った。」(介護福祉士・かわらら・23歳・福祉科卒)
 

「ゆめみ」でよかった!仕事でうれしい瞬間

「ゆめみ」タイプの心の中には、常にあこがれの人のイメージが存在している。

仕事を通してあこがれの人に近づけたと思えた瞬間が、❝うれしい!❞の最高潮。
 

【Real Voice】

「『きらきらしててすてき!』と目指した美容師ですが、お客さまの希望に応え、信頼を得られたときがよろこびです。」(美容師・るち・22歳・美容科卒)

「ドラマの金八先生があこがれでした。やはり仕事で教え方をほめられるとうれしいです。」(小学校教諭免許・アキラ・28歳・教育学部卒)

「『パーフェクトワールド』で松坂桃李さんを介護する山本美月さんが好きでこの道に。利用者に『担当があなたでよかった』と言われると、続けてきたかいがあります。」(介護福祉士・みほ・23歳・准看護学校卒)
 

「あざと」ホルダーのきっかけ Real Voice

「あざと」ホルダーの本音きっかけVoice


国家資格をもつことで箔をつけて「人と差をつけたい」、「資格そのものが自慢」など、思わず小声になっちゃう下心を抱いている「あざと」タイプ。

でも“人からほめられたい”っていう承認欲求高めなきっかけも、もちろんアリ。 
 

【Real Voice】

「同期や同級生、彼氏から『しっかり手に職をつけていてかっこいい』と思われたくて。」(社会保険労務士・みー・21歳・経営事務学科卒)

国家資格があれば一目置かれると思ったから。実際に、仕事をまかせて大丈夫だと信頼されています。」(総合旅行業務取扱管理者・かずやん・29歳・鉄道トラベルビジネス学科卒)

「資格がなくてもできる仕事だけれど、もっていたほうが社会的にも信用されると思って。」(調理師・もも・23歳・スイーツ&カフェコース卒)

「管理栄養士は社会に出てからはなかなか取れない資格。同級生にもすごいと言われる。」(管理栄養士・みな・23歳・人間科学部卒)

「あざと」でよかった!仕事でうれしい瞬間

コミュニケーションの中でもさり気なく資格アピールしちゃうのが、「あざと」タイプの巧妙テク。

頼りにされるとうれしくなって、さらに頑張るモチベーションにつなげているという先輩も多かった。
 

【Real Voice】

「営業先で注目され、専門知識で答えることもできる人材になれます。」(理学療法士・コロンブス・29歳・理学療法士科卒)

「会社のやり方だけではなく、介護の一般的な方法も伝えられるのでスタッフの育成の際、頼りにされています。」(介護福祉士・ゆうき・28歳・現代心理学部心理学科卒)

「顧客や上司と資格の話題になると、自分をアピールできる。昇格しやすいとも聞いています。」(基本情報技術者・りりり・29歳・経済学部経済学科卒)

「作業療法士ならではの意見をききたいと言われる。他の職種から頼られるとうれしい。」(作業療法士・ちご・27歳・総合リハビリテーション学科卒)

2番の理由だってアリ!社会人からの応援メッセージ

2番目の理由に気づくには、どうしたらいいんだろう?

好奇心の赴くままに、行動して情報を取り入れていった先輩たちのメッセージを参考にしてみよう。
 

【Real Voice】

「正直今は、どんな理由でもいい。日々の生活で好きなことをつなげていけば、人生の視野が広がります。」(臨床工学技士・ワンワン・24歳・臨床工学科)

「国家資格の試験問題を見るとその資格が求められる場面や、仕事をしている姿を想像できます。」(基本情報技術者・バルちゃん・29歳・情報科学研究科)

小さくてもいいから、その資格のおもしろさをみつけること。学ぶにつれておもしろさが増してくるはず!」(視能訓練士・コダック・23歳・医療技術学部)

「今から本当にやりたいことを考えておけば、いざ資格が必要になったときモチベが高まる。」(介護福祉士・わだ!・24歳・社会福祉学科)

社会人からの応援メッセージ
from スタサプ編集部
国家資格を取得するためには、時間も努力も必要。だからこそ、何となく周りのおすすめや「安定性」という動機だけで志すと、途中でしんどくなってしまう可能性大。

そんな時は、記事内のチェックポイントや先輩のReal Voiceを手がかりに、自分が国家資格を目指す「2番目の理由」を見つけてみて。

その資格を本当に目指せそうか、「2番目の理由」を手がかリにゆっくりじっくり探りながら、自分らしい進路選びをしてみよう。

デザイン/桜田もも  構成・文/中尾美幸(本誌)

※記事内のデータとコメントは2021年3月に実施した、国家資格をもち仕事をする社会人210名が回答したアンケート調査によるものです。

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