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名古屋大学、スーパーコンピューター「富岳」型スパコンの導入を決定
2020/2/28
名古屋大学情報基盤センターは、シミュレーションおよび人工知能研究支援のための次期スーパーコンピューターシステム(以降、名大次期スパコン)の導入を決定した。また名古屋大学として初めて次期スパコンに愛称として、「スーパーコンピューター「不老」(読み:フロー)」、をつけることとなった。



名大次期スパコンは、全体で15.88PFLOPSの演算性能で、2020年7月1日から運用を開始する。2019年11月に公開されたTOP500性能ランキングと照合すると、世界18位相当のシステムとなる予定。なお、当該スパコンは、スーパーコンピューター「富岳」をベースとした富士通の「FUJITSU Super computer PRIMEHPC FX1000」からなるType1サブシステム、人工知能研究支援のためのGPUを搭載したType2サブシステム等から構成される。また、大規模データー蓄積のためのホットストレージを30PB、データを長期保存可能なコールドストレージを6PB有する。



2021年度からの共用開始を目指している理化学研究所計算科学研究センター(R-CCS)に設置されるスーパーコンピューター「富岳」をベースとしたスーパーコンピュータを名古屋大学が早期に運用開始することにより、高性能なプログラム開発を支援する。これにより、台風のメカニズム解析、医療画像診断や遺伝子解析、自動運転への人工知能の適用等の研究を強力に推進する予定。



【ポイント】

・全体性能で世界18位相当、東海地区で最大規模となる、15.88PFLOPSを有するスーパーコンピュータの導入を決定



・理化学研究所R-CCSに設置されるスーパーコンピュータ「富岳」をベースとしたスーパーコンピュータを早期に運用開始することにより、高性能なプログラム開発を支援



・台風のメカニズム解析、医療画像診断や遺伝子解析、自動運転への人工知能の適用等の研究を強力に推進



・スーパーコンピュータ「富岳」ベースとしたスーパーコンピュータからなるType1サブシステム(製品名:FUJITSU Super computer PRIMEPC FX1000)、7.782PFLOPS



・人工知能研究支援のためのGPU(NVIDIA(R)Tesla TM V100 32GB)を884基搭載しType2サブシステム(製品名:FUJITSU Server PRIMERGY CX2570 M5)、7.489PFLOPS



・48TBの大規模メモリ搭載のType3サブシステム(製品名:HPE Superdome Flex)



・大容量ホットストレージ30PB(製品名:FUJITSU Software FEFSおよびDDNSFA18KE)



・国内のスーパーコンピュータサービスで初となる(名古屋大学調べ)、光ディスクによるコールドストレージ6PB(製品名:ソニー「オプティカルディスク・アーカイブ」)を提供



【名大次期スパコン導入の背景と意義】

名古屋大学情報基盤センターは全国共同利用・共同研究拠点であり、学術利用のための計算機資源を全国のユーザーに提供している。また、社会貢献の一環として、2011年度より、民間企業の研究課題に対し、計算資源の提供を行っている。

今回、様々なシミュレーション研究における高い計算性能要求に答えるため、また、人工知能などの新学術分野への対応と新サービスの提供およびデータサイエンス分野を開拓できる人材育成のため、現行のスーパーコンピュータシステムの更新を行った。

名大次期スパコンは、2020年7月1日から運用開始予定。従来の数値計算シミュレーションの支援に加え、人工知能・データサイエンスの研究を強力に支援する。資源の一部は民間企業に審査の上で提供し、社会貢献として我が国の産業復興を支援する。さらに、数理・データ科学教育の演習環境としても提供される予定であり、人材育成にも貢献する。これによって国におけるAI人材育成政策の一翼を担う。



【用語説明】

・TOP500

世界のスーパーコンピュータのランキングを、HPLというベンチマークをもとに提供する。申請機関のスーパーコンピュータを、上位500位までランキング付けする。毎年6月と11月に、ランキングを更新する。



・スーパーコンピュータ「富岳」

理化学研究所計算科学研究センターに設置が進んでいるスーパーコンピュータ。スーパーコンピュータ「京」の後継機として2014年度に基本設計を開始し、2021年頃から共用開始を目指している。



・PFLOPS(ペタフロップス)

計算性能の単位。1秒間に1回の浮動小数点演算ができる性能を1FLOPSと定義する。1FLOPSは、1秒間に1000兆回演算できる性能のこと。



・GPU

Graphics Processing Unitの略であり、もともとはグラフィックス用の演算を加速する演算加速装置である。現在はGPUを汎用計算に用いる技術が進展しており、機械学習演算の高速化が代表的な事例である。



・ホットストレージ/コールドストレージ

ハードディスクを用いて常に電源を入れるファイルシステムをホットストレージと呼ぶのに対し、光ディスクなどの記録媒体を用い、一度データが書き込まれると常時電源を入れて稼働しないファイルシステムをコールドストレージと呼ぶ。光ディスクによるコールドストレージは、アクセス時間がホットストレージに対して遅いという欠点があるが、低消費電力であることに加えて、記録データの保持耐久性が高い/改竄が困難という利点を持ち、研究データの長期管理に役立てる。



・全国共同利用・共同研究拠点

国立大学の附属研究所や施設のうち、全国の研究者に対して大学の枠を超えて研究設備等が共同利用できる拠点のこと。設定は、文部科学省が行う。



・JHPCN

「学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点」を指す。名古屋大学などスーパーコンピュータとする8つの大学を構成拠点とし、東京大学情報基盤センターがその中核拠点として機能する「ネットワーク型」の共同利用・共同研究拠点(文部科学大臣認定)のこと。



■詳細リンク先(http://www.nagoya-u.ac.jp/info/upload_images/20200203_jimu1.pdf)
名古屋大学(国立大学/愛知)
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