
みなさんは、MRI検査を受けたことがありますか?大きな筒のような機械の中に入って、体の断面を写真に撮る検査です。普通、医者はその「写真の形」を見て、「ここに傷がある」「腫れている」と診断します。これを「形態評価」と言います。
しかし、写真の見た目だけでは、患者さまの実際の痛みや症状と一致しないことがよくあります。そこで私が取り組んでいるのが、MRIを「数値」で表す「定量評価」という研究です。例えば、炎症の度合いや腫瘍の硬さを数字で表せば、前回と比べてどれくらい良くなったかを客観的に比べられます。
最近ではAI技術も取り入れ、画像のノイズを減らして数値の正確さを高める研究も進んでいます。「目に見える形」だけでなく、その裏側にある「確かな数値」を導き出し、より正確でわかりやすい診断を目指しています。

MRIは撮る人の知識と技術で写真の質が大きく変わります。AIが進化しても変わらない「人間の力」です
坂井教授のゼミでは、教科書通りの理論だけでなく、病院の現場で起きる「リアルな悩み」をテーマにしています。例えば「入れ歯をつけたままMRIを撮ると画像が乱れるけれど、実際どれくらい影響があるの?」といった疑問を、学生たちと一緒に解決していきます。
教える時に大切にしているのは「批判はいいけれど、非難はしない」というルール。お互いの意見を建設的にぶつけ合い、論理的に考える力を養います。授業では話し方に緩急をつけるなど工夫し、一人ひとりの個性を引き出せるよう心がけています。

学生には、プレゼンテーションの練習を通じて「他人に伝えるスキル」も学んでもらいます
診療放射線技師は、最新技術を使って患者さまの命を救う素晴らしい仕事です。医療現場で「ありがとう」と直接感謝されるやりがいは何にも代えられません。人の役に立ちたい方、ぜひ一緒に学びましょう!

20260121
専門:診療画像検査学(MRI)
北里大学医療衛生学部卒業後、総合病院で診療放射線技師として長年活躍。金沢大学大学院で博士号を取得した、現場と研究の両方を知るスペシャリスト。
2024年より本学に着任し、MRIを用いた画像診断を研究。特に画像を数値化して病状を判断する「定量評価」の研究を進める。親しみやすい人柄で学生一人ひとりと向き合い、技術だけでなく「患者さまに寄り添う心」を伝える教育を実践する。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



