
デジタル化が進む現代において、実体験が不足しがちな子どもたちにとって「実物に触れる」「自分の手で結果を出す」という労作教育の重要性は再評価されている。労作教育とは、観察、創作、園芸など、子どもたちが自ら手を動かし、体験を通して学ぶ創造的な教育活動のことである。試行錯誤のプロセスを重視することで、自主性や課題解決能力、豊かな人間性などを養っている。現在の教育現場では、とりわけ自然体験の充実が期待されており、本コースでも「労作体験」の授業を設置。観察や栽培を中心とした体験活動を通して、幼児・児童の興味を引き出す言葉かけや活動につなげる力を養う。受講者が実際に手を動かし、自分の目で確かめる経験は、将来の教育・授業計画や環境構成に大きく活かされ、実践に強い教員の育成につながる。

「植物のどこを食べているのか」という問いから、根や茎などの部位や植物の生長の仕組みに興味が広がる
「労作体験」は、自然の中での植物栽培を通して、自然と子どもたちの環境・生活との関わり方や協働の大切さを実感する、総合的な学びである。授業では無農薬・有機栽培の実践により、子どもたちが安心して食べられる野菜を育てる体験や、豊かな土づくりを通して植物を中心とした小さな生態系に触れられることが大きな魅力である。土の中のミミズやダンゴムシ、花を訪れる昆虫など多様な生物と関わり、自然の中で植物を育てることで「いのち」に気づく体験ができる環境をつくることが、授業のこだわりでもある。

植物栽培と観察、季節の変化への気づきなどから、生命を尊重する態度、環境との関わり方を学び取る
野菜やハーブの栽培、季節に応じた園芸計画、観察、収穫、加工など、五感を使う学習を継続的に行うため、生物・理科が好きな人、生活科・家庭科に興味がある人、探究活動が好きな人はより授業を楽しめると思います。

植物の葉を食べるために集まる昆虫の観察も学びの一部。実際に自然と関わることで得られる気づきがある
3年次に開講される授業で、多様な作物やハーブの栽培、畑周辺の生物の観察、自然の特徴を活かしたものづくりなど、四季の自然や環境の変化について体験的に学ぶ。また畑の土づくりなどの労作や、いのちの尊さ、生物多様性が感じられる取り組みと教材開発を通して、子どもたちと自然との関わり方や興味関心を高める活動について考察し、生命観の芽生えや発達を促す視点を学ぶことができる。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



