
私は、姿勢や動きがどのようにコントロールされているかを研究しています。たとえば、歩く、立つ、手を伸ばす、といったシンプルな動作をするときも、筋肉や神経が複雑に連携して、動きを調整しています。人は、どのように姿勢を保ち、バランスを取り、動いているのか。その仕組みを、運動学や生理学という視点から明らかにしようとしています。この分野の研究は、たとえば、患者さんがなぜ動きづらいのかを分析したり、体への負担を軽減する動き方をアドバイスしたりすることに役立ちます。理学療法士とは、相手の動きを観察し、どこに問題があるかを見極めて、より良い動きへとつなげる専門職。けがや病気の知識はもちろん、姿勢や動作の仕組みを理解する力も大切です。研究を通して、質の高いリハビリテーションの実現に貢献したいと考えています。

「3次元動作解析装置」。関節などにマーカーをつけた人を複数のカメラで撮影し、その動きを計測します
3次元動作解析装置、加速度センサー、筋電計など、さまざまな機器を用いて研究を行う大谷先生。大谷ゼミの学生は、これらの機器を使った実験に取り組むことができます。実験の内容を決めるのは学生自身。「立っているとき、体がどれだけ揺れているかを調べたい」「バットを振るときの体の動きを調べたい」といった希望に沿って、先生が実験をサポートします。「測定前の準備や測定後のデータ分析は、意外と手間がかかるもの。苦戦する学生もいます。ただ、データを処理する力は、どの現場でも役立つはず。前向きに挑戦してほしいです」。

立っている人の体の揺れを測定する「重心動揺計」。機器の使い方や測定方法は、先生が詳しく説明します
理学療法の分野はとても幅広く、同じ「歩く」という動作でも、病気や体の状態によって特徴が変わります。「動きの仕組みを探ること」や「人を支えること」に興味がある人にとって、やりがいのある分野だと思います。
理学療法士として、兵庫県立西播磨総合リハビリテーションセンター リハビリテーション西播磨病院に勤務。その後、2014年に神戸大学大学院保健学研究科博士課程前期課程修了。2024年に神戸大学大学院保健学研究科博士課程後期課程修了。2025年より神戸国際大学リハビリテーション学部専任講師に。趣味はトライアスロン。国内で開催されるトライアスロン大会に、毎年出場している。
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