今の日本は人口減少社会であり、全人口に占める高齢者の割合はますます増加していきます。その中で、福祉やバス・タクシーなどの交通に携わる人材が不足しているといった現状があります。今後は、この様な社会背景を踏まえた都市づくりや、まちづくりが必要になってきます。そこで考えられるのが、高齢者や障がい者が生活しやすい空間づくり。彼らにとって生活しやすい場は、すべての人にとって利用しやすいはずです。私は、生活や移動に不自由がある人や場にフォーカスをあてて、問題となっている実態を明らかにして、その改善策を研究。例えば、高齢ドライバーの運転評価や事故空間の分析から、問題点を探ったりしています。また、公共交通計画の見直しや、ICTなどの最新技術を避難行動要支援者のための避難支援に活かす方法などを検討しています。
樋口先生は「測量実習」や「都市環境プランニング」、地理情報をコンピューターの地図上に可視化するシステム「GIS」、「ゼミ」などで、データの収集と調査法、集計・分析法を教えています。学生たちは実際に測量したデータをパソコン上に取り込み、生活空間や道路を3次元で表現するVRの専用アプリを使って表現し、道路設計などの問題点を探ります。ドライブシミュレーションでは、実際に車を運転しているかのように道路や交通の状況を分析できるので、問題点もより鮮明に。先端技術を取り入れた授業やゼミは学生たちに好評です。
スマートシティ、自動運転、インフラDX(デジタル変革)、超高齢社会…。未来の都市を君の手で創ってみませんか。大同大学で、好奇心を持って様々なことにチャレンジして、いろいろなことを吸収してください!
専門分野:交通計画、まちづくり(交通・福祉・防災)
2010年、日本大学大学院理工学研究科 博士後期課程修了。2011年10月~2017年3月、 (公財)豊田都市交通研究所勤務。2017年4月より大同大学へ。福祉のまちづくり(移動支援・避難・交通拠点)、持続可能なまちの形成支援、物流を支えるインフラのあり方を研究。