
研究テーマは、日本語教師の資質・能力の向上に役立つ教員養成のあり方の模索です。日本語教師の「知識」と「技能」は授業で身につけられるものの「態度」、すなわち心がまえは留学などの国際経験がない学生には難しいものです。そのため、早期離職を防ぐためにも教壇に出る前に心がまえを育てる必要があり、現在はケース学習で研修のあり方を検証しています。並行して、日本語教師になる前の学生が、外国人とフラットで深い関係性を結ぶにはどんな授業が有効かを探っており、留学生と日本人学生によるライフストーリーの実践を研究。お互いの生い立ちを語り合うことで、相手の文化や価値観にたどり着くことを目指します。こうして学んだ学生が日本語教師になり、多文化共生の担い手となります。それが広がり、社会が少しでも良くなればと考えています!

日本語教師として日本語弁論大会の引率でモスクワへ。日本語を学んだ学生たちも多文化共生社会の担い手に
授業は、鴈野先生の著書『ケースから学ぶ 知っておきたい日本語教師の心がまえ』を教科書に、ケースメソッドを展開。日本語学校で起こるトラブルや衝突場面を物語化した内容で、各登場人物の立場に立って考えていきます。実習は福岡県内の日本語学校で行い、海外実習は各2週間、中国、マレーシア(2026年からはベトナムを追加予定)にて実施。授業でのケース学習と実習での実践を交互に積み重ね、耐性を身につけます。鴈野先生の強みは日本語教師として10年間海外で過ごした経験。授業の合間にこぼれ話が聞けるのも醍醐味です。

鴈野先生自身の経験や周囲で起こった事例を集めて執筆。日本語教師になったときに、現場で役立つ内容ばかり
日本語教師は、日本社会のマジョリティ側とマイノリティ側である日本にやってきた外国人とをつなぐという、世の中にとって大切で、携わる人にもとても楽しい仕事です。ぜひ本学で日本語教育を学んでみてください。

「私の研究で日本語教師を目指す学生がより良く学びに向き合えればとの思いで取り組んでいます」と鴈野先生
九州大学大学院比較社会文化学府博士後期課程単位修得退学。博士(学術)。国際交流基金日本語専門家(Kazakh National University、クアラルンプール日本文化センター)などを経て、2013年より現職。著書に『ケースから学ぶ 知っておきたい日本語教師の心がまえ』(アルク、2024)、『省察的実践家としての日本語教師の養成に関する研究:ケース学習による省察の分析から』(ココ出版、2025)などがある。
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