
医療や食品、環境など、幅広い分野の基盤となるバイオテクノロジー。この授業では「酵素」と「核酸」を2大テーマに、基本技術を体系的に学びます。前半は糖の分解酵素を用いた反応速度の測定を通して定量実験の基礎を修得。後半の核酸実験では、学生が自ら被験者となり、自身の「アルコール分解能力」を題材に遺伝子解析を行います。教科書に書かれた知識をただなぞるのではなく、自ら導き出したデータをもとに「自分という生物」の仕組みを深く実感できる点が最大の魅力です。実験の確かな手技と論理的な考察力を磨き、実社会で活きるバイオテクノロジーの実践力を丁寧に育んでいきます。

実験前にスライドを用いて手順や原理を確認し、理解を深めます
実習の醍醐味は、自身の細胞からのDNA抽出、PCRによる増幅、電気泳動、そしてシーケンス反応から塩基配列の決定まで、研究現場と同じ分析装置を用いて一連の解析プロセスを「すべて自分の手で」完結させる点にあります。単なる指示通りの作業ではなく、自ら導き出したデータをもとに仮説と検証を重ねることで、最先端バイオテクノロジーの「真の面白さ」を体感。仲間と議論しながら独自の考察を組み立てるプロセスを通して、教科書の知識を生きた技術へと昇華させ、知的好奇心と確かな実践力を高めていきます。

核酸実験ではDNA抽出からPCR、電気泳動、シーケンス反応、塩基配列の確認までを段階的に学びます
実習では、学科独自の手順書を用いて、グループで進行。苦手な部分を互いに補い合うだけでなく、実験結果について議論を重ねることで、将来バイオの現場や社会で不可欠となる「コミュニケーション能力」を自然と育みます。また、学生たちから「お母さん」と親しまれる新沼准教授が、学生と同じ目線に立ち、親しみやすい雰囲気で実験をサポートすることで、安心して学べる環境づくりを支えています。さらに、サーマルサイクラーやシーケンサーなど、実際の研究現場で使われる解析装置を学生自身が操作できるのも大きな魅力です。

実験はグループメンバー全員で協力して進めます
遺伝子や酵素、バイオ技術に興味がある方はもちろん、理科の実験が好きな方にもおすすめです。用意された正解をなぞるのではなく、自らの手で答えを導き出し、独自の考察を組み立ててみたい方に深く響く授業です。

食品バイオの第一線でも活躍する新沼准教授
この授業は、工学部生命工学科の3年次1学期に開講されています。本格的な実験室で丁寧な指導を受けながら基礎から学べるため、実験に不安がある方でも挑戦しやすい環境が整っています。担当の新沼准教授は遺伝子工学や植物分子生物学を専門とし、その知見を活かして企業とワインやビールを共同開発するなど、バイオの社会実装の第一線でも活躍。将来のキャリアにつながる生きた学びを展開しています。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



