テレビ局のディレクターとして情報番組の制作に携わっていて、コーナーの企画、情報のリサーチ、取材の打診・調整などが主な仕事です。なかなか関わることのない人や分野の取材は面白く、好奇心が刺激されます。常に様々なところにアンテナを張り、「今は何が流行っていて、視聴者は何を見たいのか」を考えることで自分の価値観や視野が広がり、学べることもこの仕事の魅力です。1つの番組には、プロデューサーやカメラマン、音声、照明、出演者、メイクなど、多くのプロが力を合わせていますが、放送を終えたときは毎回ホっとすると同時に達成感があります。初めて番組のエンドロールに自分の名前が載ったときは思わず写真を撮りました!(笑)
大学在学中はアナウンサーを志望していました。大学で学び得た福祉の知識とニュースとして出てくる福祉の言葉に違和感があり、勉強した知識を活かせると思ったからです。実際に卒業後はキャスターとして働いたのですが、いろいろな人とお話をする上で高齢者や子どもへの聞き取り方を工夫したり、ニュースでの原稿読みは意味合いを理解しながら読んだりと、福祉の学びは大いに役立ちました。キャスターを辞めた後は違う職種に就きましたが、様々な分野の人と関わることが好きで、未知の分野を知ることができるという面白さもあったので、またテレビ業界に戻りました。ディレクターの仕事もキャスターに通ずるものがあるので楽しいです。
大学の授業で好きだったのは『公衆衛生学』です。「ライフスタイルと健康の関わりについて、統計的に分析する」ことに興味を持ち、ゼミもその分野を選びました。テレビ業界は体が資本なので、当時学んだことが今の生活にも活きています。また、校内では他学部の友人に学んでいる内容や実習で感じたことなどを聞いて、卒業後に多様な現場で働くイメージを深めていました。医療も福祉も様々な分野のプロがチームで働くので、今の仕事に共通する部分もありますね。他に、アルバイトにも励みました。札幌ドームのVIP席での接客やテレビ局での仕事などを経験し、違う大学に通う人や趣味の野球観戦を通して年上の方と話すことはいい刺激になりました。
関西アナウンススクール 勤務(所属部署:テレビ北海道 制作部)/看護福祉学部 臨床福祉学科 卒(2022年4月、福祉マネジメント学科に名称変更)/2016年卒/業務委託によりテレビ北海道に勤務している久保田さん。毎週土曜11時からの生放送番組「スイッチン!」を担当している。高校時代は保健室の先生になりたかったと言うが、人との出会いなどからテレビ業界に就職。休日は「イベントに参加したり、話題の新店に足を運ぶなど」と、アクティブに過ごしていることが多いそう。今後の目標は「できるだけ長くテレビ業界の仕事を続けたいです。インプットもアウトプットもでき、刺激もあって面白いので自分に合っていると思います」と話してくれた。