卒業後、住宅設計の仕事をしていましたが、建築CGに感動し、CGパース制作会社を設立しました。自社で制作したCGが、クライアントのホームページに掲載されることがとてもうれしく幸せです。また、無機質な図面が立体になって色が付くととても愛おしくてたまらなくなります。また初稿のCGデータを見る瞬間も大好きです。制作の道のりを思い返すと、ハードなこともありますが、そんな工程も含めて、毎回楽しく、いい勉強になります。自分で言うのは少し気恥ずかしいですが、パースに関わる仕事こそが私の天職だと感じています。
建築インテリアデザイン科を卒業後、建築設計研究科へ進みました。建築設計研究科では2級建築士取得のため本格的なカリキュラムが組まれています。資格取得に向けてプレッシャーの多い受験生活ではありましたが、苦しいというより楽しかったと記憶しています。つらいこともありましたが「ただしんどかった」とは違います。放課後も互いに教え合ったり、みんなでお昼を食べたり、資格を共に目指す仲間がいたことで楽しみながら勉強できた本当に幸せな時間だったと思います。また、建築士として活躍する先生が何人もいて、実際に業界で働き出すまではわからない現場の話もたくさん教えていただきました。
建築業界は、忙しいイメージがあるかもしれませんが、最近は、業界全体でITを活用し業務の効率化が少しづつ進みつつあるように感じています。現場監督をしている友人はよく振休を取得していますし、設計に携わる友人も業務のDX化が進んだことで自宅で仕事をしたり、ノー残業デーには定時に帰宅したりしています。建築×IT、また弊社のような建築×3Dなど、建築に関する仕事はさまざまな領域が広がっています。そういう意味でも、仕事の範囲は広いのであまり固い考えに囚われることなく、柔軟かつ気軽に建築業界を目指してほしいと感じます。
ニコパース株式会社 代表取締役社長/建築インテリアデザイン科/2019年/物件広告に載せる3DCGパースやVRの制作会社の代表を務めています。現在は、建築士の資格を生かして、住宅の設計やインテリアの業務・建築士を目指す学生に向けた外部講師もしています。