こんなに身近にある「微生物」 |
微生物は土や水の中をはじめ、私たちの身体の中にもたくさん存在しています。たとえば腸内にある「善玉菌」も微生物で、腸内環境を整えてくれていて、微生物による発酵技術を用いて作られる味噌や醤油、ヨーグルトやチーズ、パンなどの食品も、私たちの生活に欠かせないものばかり。つまり、昔から私たちは、たくさんの微生物と共存しながら生きてきたと言えます。 |
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「有用微生物」ってどうやって発見されたの? |
しかし微生物のすべてが、私たちの生活や健康にプラスになるわけではありません。中には悪玉菌のように、身体にとって悪影響を及ぼす微生物もたくさんあります。つまり、私たちにとって必要な微生物(有用微生物)をどうやって見つけ出すかがポイントになりますね。 では昔の人は、どのように有用微生物を見つけ出してきたのでしょう。その答えは「運や確率」。かつては食物の偶然の変化や気が遠くなるような地道な研究によって、有用微生物を見つけ出してきたのです。 |
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有用微生物の発見・解析にも、バイオデータサイエンスの技術が使われている! |
そして現代は、バイオデータサイエンスの導入により、遺伝子に蓄積された何十億年にもわたる歴史が解明できるようになりました。これにより、有用微生物の特性がより明確になり、新しい有用微生物や活用方法などがどんどん発見されています。 分析を担うバイオデータサイエンスの技術がもっと進歩すれば、今私たちが直面している地球環境を守るための有用微生物が見つかって、そうした有用微生物を新たに作り出すことも可能になるかもしれません。昔から人類とともに存在していた微生物の力を引き出し、地球を、そして私たちの生活を守ることにつなげていく。バイオデータサイエンスは、計り知れない可能性を秘めた技術なのです。 |
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