今やAIに任せればなんでもできる時代です。しかし実は、みんなが正解だと思う優等生的回答しか出てきません。AIが知っているのはネット上に溢れる情報です。そこで目に見えないもの、味や匂いをデータ化することが僕の研究テーマです。電気の流れやすさや遅れ具合を測定し、AIに判定させることで、調味料の塩味や甘味、酸味を評価する味覚センサーや、音響特性を利用した果物の硬さを測る仕組みなどで、学生と一緒に研究しています。「才能」とは『プレイ時間』だと思います。勉強もゲームもスポーツも、どれだけ時間を注いだかによります。何事も熱中してやりこまないと結果が出ないですし、何かに没頭している時がチカラが伸びる時。学生一人ひとりの才能とは何かを探し、その才能を開花させたいと思い、日々学生と向き合っています。
「プロジェクト実習」では、学生にとって『身近なこと』をテーマに課題解決に取り組みます。マイコンを用いたセンシング、計測したデータを通信しクラウドで解析するIoT、統計や機械学習を用いたデータ解析などのツールを活用し、作品として制作。その後、学会やコンテストへ参加し、研究発表を行います。脳波や心電図から人の心理状態を推定したり、自動走行する「ミニ四駆AI」を開発するなどテーマは自由です。AIを活用するための発想から実際に形にするまでのプロセスを段階的に踏みながら、実践的に学んでいきます。
AIの出す答えは人類の経験を学習させた結果。今後、「普通」の人間の価値が問われます。AIシステム科はとにかく自由です。やりたいことと向き合える学科で、「普通」ではない経験をして将来を変えてみませんか?
専門:計測工学/音響工学/感性工学/機械学習/ミニ四駆AI
室蘭工業大学機械システム工学科卒業(学士(工学)取得)。2020年4月、日本工学院八王子専門学校入職。2021年3月、筑波大学システム情報工学研究科知能機能システム専攻博士後期課程修了(博士(工学)取得)。ハード・ソフト両面から、音や光、電気等の波動を用いて様々な対象のデータ計測、信号処理、機械学習による予測・分類に強い関心がある。