シェフパティシエとしてコースのアシェットデセール(皿盛りのデザート)を考え構築することを一番の仕事としながら、ウェディングケーキなど様々な分野のデザートを作れることを魅力に感じています。やりがいを実感できるのは、自分の想像したものを形にできたときや、それをお客様に喜んでいただけたときです。理想の味や形を実現するためには知識と経験が必要です。ひらまつは全国に店舗があり、私が勤めるのは大阪ですが、ヘルプという形で例えば昨年は北海道や東京、福岡へ行きました。そんな他店舗交流が盛んなので、他の方のデザートを見たり、違う技術を学んだりして経験を積みながら、自分のイメージを形にできるよう頑張っています。
高校生の頃に他界した父が甘いもの好きで、父とのハッピーな思い出の中に常に甘いものがありました。デザートは感情や味覚、嗅覚など人の五感を使って喜ばせることができる仕事だと思ったことが、パティシエを目指したきっかけです。就職先は、専門店とホテル、レストランで迷いましたが、ひらまつはホテルもあり、フレンチ、イタリアン、和食と料理のジャンルも多く、全国展開もしているので、多くの場所でいろんな経験ができるのではと将来性を感じて決めました。今後は、食文化が豊かな京都や東京、その他の地域にも行きたい気持ちがあります。これまで10年間イタリアンに向き合ってきたので、ホテルなど違う分野にも挑戦していきたいですね。
カフェ実習では現場を生で感じることができ、技術と知識を深めることができました。私は主に調理を担当しましたが、調理実習の授業とは違い、お客様が来店する時間が決まっていることや、自分が調理したものをお客様にお金を出して召し上がっていただけることに、臨場感や緊張感がありました。現場さながらの雰囲気を学生時代に学べたことは、自分の経験としてとても大きかったと思います。また、平岡は充実した施設も魅力ですが、ぜひ伝えたいのは図書館の本がすごく豊富にそろっていることですね。社会人になると自分で買わない限りはなかなか本に触れることができません。技術的な本は安くないので、ぜひ図書館を利用してほしいと思います。
株式会社ひらまつ リストランテ ル・ミディ ひらまつ勤務/製菓衛生師専修科 卒/2014年卒/入社後、福岡・天神店(現リストランテkubotsu)で前菜を担当した後パティシエに配属。2020年3月末より現店舗でシェフパティシエを務め、後輩の育成にも力を入れている。パティシエを目指す人へ「厳しい世界ですが、それ以上にやりがいが大きい仕事です」と大城さん。魅力的で楽しい仕事だからこそ、長く続けるには「自分が好きなことを経験できる会社を選ぶこと。その上で、福利厚生など労働環境は重要です」とアドバイス。今の目標は「今年は30歳という節目。これまでの10年間を基礎に、いかに自分の想像を形にできるかを突き詰めていきたい」と意欲的だ。