言語聴覚士として、主に脳卒中後の失語症・構音障がい・高次脳機能障がい・嚥下障がいの患者さまに対して、知覚や記憶・注意機能といった高次脳機能面、食事面のリハビリテーションを行い、日常生活の自立から職業復帰のサポートを行っています。特にやりがいを感じるのは、自分の担当の患者さまが、リハビリテーションを行っていく中で、少しずつ食べることができるようになり、退院の際に患者さまとご家族の方から「自分の力だけで食事がとれるようになったよ。ありがとう」と、笑顔で感謝の言葉を頂いたときです。患者さまと積極的にコミュニケーションを取り、退院後の生活に合わせたリハビリテーションの提案を心がけています。
高校3年生までは、スポーツをしていた経験から、スポーツに関係する仕事に就きたいと思っていました。怪我で運動を続けることが難しくなり、進路に悩んでいた頃に、テレビドラマで脳梗塞が取り上げられ、自分で食事をすることが難しくなったり、失語症を患い言葉が話せなくなったりすることがあるのだと衝撃を受けました。そして、「食事」や「会話」などのリハビリテーションを行う言語聴覚士という仕事を知り、そういった患者さまのサポートをしていきたいと思うようになりました。実際に言語聴覚士として働いていると様々な疑問や悩みが生まれますが、卒業後でも学校に行くと先生方が親身になって、私たちの相談に乗ってくださいます。
言語聴覚士国家資格の取得を目標に、チーム支援を見据えた授業や実習などの多彩なカリキュラムか組まれています。授業や実習で得た知識と経験は、現在仕事においても活きており、日々のリハビリテーションに応用しています。また、大阪人間科学大学は先生と学生の距離が近いので、分からないことはすぐに質問することができ、先生には何度でも丁寧に教えてもらえます。クラスの雰囲気も明るく、休み時間はみんなで楽しく過ごし、フロアはすごく明るい雰囲気で包まれていました。国家試験の前は友人と一緒に勉強を教えあい、模試の度に点数が上がっていきました。最終的に国家試験に合格したときは本当に心の底から嬉しさがこみ上げました。
医療法人清仁会 洛西シミズ病院/人間科学部 医療心理学科 言語聴覚専攻(現 保健医療学部 言語聴覚学科)/2019年卒/先輩とも仲が良く、笑顔が印象的な古谷さん。技術・知識を備えた、より信頼できる言語聴覚士になるために、勉強会に参加するだけでなく、日頃から分からないことがあれば、先輩に相談したり調べたりするなど、毎日の勉強を欠かさないそう。進路選びのポイントを聞くと「実際にオープンキャンパスに行くことが大切だと思います。先輩や先生の話を聞くことで、よりイメージしやすくなると思います。在学生や先生に気軽に質問できる環境選びを重視することが大切です」と教えてくれました。