東京都立大学のオープンキャンパス
模擬授業
被虐待児の声から考える子どもの権利
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開催日時
-
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2025年
3月
15日
(土)
10:30~12:00
内容
申込URL:https://www.ou.tmu.ac.jp/course/detail/7614
プレミアム講座は東京都立大学教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。興味のある方々に受講していただけるよう特別価格で提供しており、入会金も不要(一般の方)です。高校生は無料で受講できます。尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。
「子どもの権利」と聞いて、どのようなものが思い浮かびますか?
生きる権利、発達する権利、保護を受ける権利、教育を受ける権利、医療を受ける権利、参加する権利、差別されない権利、親と引き離されない権利、休み・遊ぶ権利、難民・先住民・少数民族の子どもたちの権利、障がいのある子どもの権利・・・
子どもの権利条約には、およそ40の権利が規定されています。そのなかには、矛盾するようなものもあります。
1924年に、第一次世界大戦で多くの子どもが命を失ったことへの反省として採択された「子どもの権利に関するジュネーヴ宣言」以降、子どもの権利は「保護を受ける権利」が中心でした。これは、大人と違う子どもには、特別な保護が必要だと考えられてきたからです。
そして、1989年には「子どもの権利条約」が採択されました。「子どもの権利条約」が大きく注目されたのは、「保護を受ける権利」のほかに、「参加する権利」が明記されたからです(なお、「子どもの権利条約」では意見表明権として規定されていますが、現在の発展的理解に従って、ここでは「参加する権利」と表記します)。
なぜ「参加する権利」が注目されたのでしょう?それは、子どもを大人に従属する客体的存在と見てきたところから、子どもを一人の独立した主体的存在と認めようとする子ども観の大きな転換があったからです。それと同時に、判断能力が十分に育っておらず、大人の配慮のもとで保護を受ける必要のある子どもが、自分の意見を言い、それを価値あるものと扱おうとすることは、時に子ども自身を危険にさらしてしまうと危惧されたからです。
子どもが持つ「保護を受ける権利」と「参加する権利」、矛盾するように見えませんか?
皆さんは、この2つの権利をどう調整しますか?
どちらか一方だけ、ということでもよいのでしょうか?
児童虐待にあっている子どもたちは、暴力や暴言を向けられ、無視され、自由に発言もできず、性的に搾取されたり、満足に食事ができなかったりします。このような環境で、被虐待児に保護が必要であるのは自明の理です。一方、その保護の過程で、子どもには「保護こそが必要だから」と自由な発言を妨げられたり、発言を軽視されたり(参加する権利の侵害)、逆に発言を強制されたり(参加する義務)したら、被虐待児本人は、それをどう感じるでしょうか。
本講座では、被虐待児へのインタビュー調査を元に、子ども自身の声から「保護を受ける権利」と「参加する権利」のあいだを検討し、子どもの権利の中身を具体的に考えてみたいと思います。
皆さんの子どもの頃、高校生の方はこれまでを振り返って、子どもの権利はどのように皆さんの人生を守ってくれましたか?あるいは、どのような場面で、皆さん自身が持っていた/持っている子どもの権利は、侵害されていましたか。子どもの権利は、大人が考えるものだけでなく、子どもによってしか分からないことが多々あります。皆さんのご経験からも、子どもの権利に何か新しい発見があればと思っています。
講師:東京都立大学 人文社会学部 助教 根岸 弓
このオープンキャンパスに参加しよう!
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開催場所
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飯田橋キャンパス
東京都千代田区飯田橋3-5-1
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参加方法
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要予約
事前申込制(Web申込可) ※高校生の参加は無料です。
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お問合せ
-
オープンユニバーシティ企画運営係
TEL:03-3288-1050
※イベント情報は各学校から入稿いただいた内容、または各学校が公表した内容を掲載していますので、詳細は各学校にお問い合わせください。
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2025年3月15日(土)10:30~12:00
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内容
申込URL:https://www.ou.tmu.ac.jp/course/detail/7614
プレミアム講座は東京都立大学教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。興味のある方々に受講していただけるよう特別価格で提供しており、入会金も不要(一般の方)です。高校生は無料で受講できます。尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。
「子どもの権利」と聞いて、どのようなものが思い浮かびますか?
生きる権利、発達する権利、保護を受ける権利、教育を受ける権利、医療を受ける権利、参加する権利、差別されない権利、親と引き離されない権利、休み・遊ぶ権利、難民・先住民・少数民族の子どもたちの権利、障がいのある子どもの権利・・・
子どもの権利条約には、およそ40の権利が規定されています。そのなかには、矛盾するようなものもあります。
1924年に、第一次世界大戦で多くの子どもが命を失ったことへの反省として採択された「子どもの権利に関するジュネーヴ宣言」以降、子どもの権利は「保護を受ける権利」が中心でした。これは、大人と違う子どもには、特別な保護が必要だと考えられてきたからです。
そして、1989年には「子どもの権利条約」が採択されました。「子どもの権利条約」が大きく注目されたのは、「保護を受ける権利」のほかに、「参加する権利」が明記されたからです(なお、「子どもの権利条約」では意見表明権として規定されていますが、現在の発展的理解に従って、ここでは「参加する権利」と表記します)。
なぜ「参加する権利」が注目されたのでしょう?それは、子どもを大人に従属する客体的存在と見てきたところから、子どもを一人の独立した主体的存在と認めようとする子ども観の大きな転換があったからです。それと同時に、判断能力が十分に育っておらず、大人の配慮のもとで保護を受ける必要のある子どもが、自分の意見を言い、それを価値あるものと扱おうとすることは、時に子ども自身を危険にさらしてしまうと危惧されたからです。
子どもが持つ「保護を受ける権利」と「参加する権利」、矛盾するように見えませんか?
皆さんは、この2つの権利をどう調整しますか?
どちらか一方だけ、ということでもよいのでしょうか?
児童虐待にあっている子どもたちは、暴力や暴言を向けられ、無視され、自由に発言もできず、性的に搾取されたり、満足に食事ができなかったりします。このような環境で、被虐待児に保護が必要であるのは自明の理です。一方、その保護の過程で、子どもには「保護こそが必要だから」と自由な発言を妨げられたり、発言を軽視されたり(参加する権利の侵害)、逆に発言を強制されたり(参加する義務)したら、被虐待児本人は、それをどう感じるでしょうか。
本講座では、被虐待児へのインタビュー調査を元に、子ども自身の声から「保護を受ける権利」と「参加する権利」のあいだを検討し、子どもの権利の中身を具体的に考えてみたいと思います。
皆さんの子どもの頃、高校生の方はこれまでを振り返って、子どもの権利はどのように皆さんの人生を守ってくれましたか?あるいは、どのような場面で、皆さん自身が持っていた/持っている子どもの権利は、侵害されていましたか。子どもの権利は、大人が考えるものだけでなく、子どもによってしか分からないことが多々あります。皆さんのご経験からも、子どもの権利に何か新しい発見があればと思っています。
講師:東京都立大学 人文社会学部 助教 根岸 弓
プレミアム講座は東京都立大学教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。興味のある方々に受講していただけるよう特別価格で提供しており、入会金も不要(一般の方)です。高校生は無料で受講できます。尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。
「子どもの権利」と聞いて、どのようなものが思い浮かびますか?
生きる権利、発達する権利、保護を受ける権利、教育を受ける権利、医療を受ける権利、参加する権利、差別されない権利、親と引き離されない権利、休み・遊ぶ権利、難民・先住民・少数民族の子どもたちの権利、障がいのある子どもの権利・・・
子どもの権利条約には、およそ40の権利が規定されています。そのなかには、矛盾するようなものもあります。
1924年に、第一次世界大戦で多くの子どもが命を失ったことへの反省として採択された「子どもの権利に関するジュネーヴ宣言」以降、子どもの権利は「保護を受ける権利」が中心でした。これは、大人と違う子どもには、特別な保護が必要だと考えられてきたからです。
そして、1989年には「子どもの権利条約」が採択されました。「子どもの権利条約」が大きく注目されたのは、「保護を受ける権利」のほかに、「参加する権利」が明記されたからです(なお、「子どもの権利条約」では意見表明権として規定されていますが、現在の発展的理解に従って、ここでは「参加する権利」と表記します)。
なぜ「参加する権利」が注目されたのでしょう?それは、子どもを大人に従属する客体的存在と見てきたところから、子どもを一人の独立した主体的存在と認めようとする子ども観の大きな転換があったからです。それと同時に、判断能力が十分に育っておらず、大人の配慮のもとで保護を受ける必要のある子どもが、自分の意見を言い、それを価値あるものと扱おうとすることは、時に子ども自身を危険にさらしてしまうと危惧されたからです。
子どもが持つ「保護を受ける権利」と「参加する権利」、矛盾するように見えませんか?
皆さんは、この2つの権利をどう調整しますか?
どちらか一方だけ、ということでもよいのでしょうか?
児童虐待にあっている子どもたちは、暴力や暴言を向けられ、無視され、自由に発言もできず、性的に搾取されたり、満足に食事ができなかったりします。このような環境で、被虐待児に保護が必要であるのは自明の理です。一方、その保護の過程で、子どもには「保護こそが必要だから」と自由な発言を妨げられたり、発言を軽視されたり(参加する権利の侵害)、逆に発言を強制されたり(参加する義務)したら、被虐待児本人は、それをどう感じるでしょうか。
本講座では、被虐待児へのインタビュー調査を元に、子ども自身の声から「保護を受ける権利」と「参加する権利」のあいだを検討し、子どもの権利の中身を具体的に考えてみたいと思います。
皆さんの子どもの頃、高校生の方はこれまでを振り返って、子どもの権利はどのように皆さんの人生を守ってくれましたか?あるいは、どのような場面で、皆さん自身が持っていた/持っている子どもの権利は、侵害されていましたか。子どもの権利は、大人が考えるものだけでなく、子どもによってしか分からないことが多々あります。皆さんのご経験からも、子どもの権利に何か新しい発見があればと思っています。
講師:東京都立大学 人文社会学部 助教 根岸 弓
- 開催場所
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飯田橋キャンパス東京都千代田区飯田橋3-5-1
- 参加方法
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要予約事前申込制(Web申込可) ※高校生の参加は無料です。
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オープンユニバーシティ企画運営係
TEL:03-3288-1050