
本授業は、初めての「ソーシャルワーク実習」に向けた事前指導の場です。主に、利用者への関わりや簡単なアセスメント(情報収集・評価)、実習先の施設に関する地域アセスメントのほか、事例検討や記録の書き方を学びます。これまでボランティア経験はあっても、専門職として利用者と真正面から向き合うのはみんな初めて。声掛けや支援の仕方など、不安を自信に変えるため、講義だけでなくグループワークやロールプレイングを交えて学びます。最大20人の少人数クラスなので、先生や仲間との距離が近いのも魅力。単に知識を詰め込むのではなく、「自分ならどう動くか」を徹底的に考え抜く時間です。正解のない問いに挑み、学生気分からプロとしての責任感を持つ顔つきへと変わっていく、熱気あふれる授業です。

調査した地域情報をグループで整理。先生のアドバイスを受け、実習に必要な視点を養います。
福祉の現場は教科書通りにはいきません。だからこそ市販本ではなく、教員が連携して学生の反応を見ながら毎年改訂する「手作りハンドブック」を使用します。授業では先輩の「悪い実習例」や、先生自身の実体験も共有。「何がダメだったのか」を具体的に学ぶことで、マニュアルが通用しない現場のリアルを知ることができます。事前に失敗のパターンを学んでおくことが、実習本番で予想外の事態に直面しても焦らず向き合うための「自信」に変わるのです。

自分の考えを話すだけではなく、自分が思いつかなかった考えがあることを知る、大事な時間です。
「支援の方法にたった一つの正解はない」。これが、小泉先生が本授業で最も伝えたいメッセージです。高校までの勉強とは違い、答えのない問いに戸惑うかもしれません。しかし、学生一人ひとりが「どんなソーシャルワーカーになりたいか」を深く考え、自分だけの「実習計画書」を作る過程で、その迷いは探究心へと変わります。「実習は失敗をしても良い場所」という言葉を胸に、果敢にチャレンジしてほしい。うまくいかない経験こそが、将来、厚みのある専門職になるための糧となるからです。

実習中のスーパービジョンの様子。実習生は、実習指導者からのアドバイスを熱心に聞いています。
「相手はどう思ったかな?」「なぜその行動をしたのかな?」と、相手の背景を想像する「探究心」がある方におすすめ。また、実習記録では文章を書く機会も多いため、国語が好きな人も強みを活かせます。

卒業後は福祉施設をはじめ、行政、病院、一般企業など活躍の場は多彩。
小泉 隆文先生/社会福祉学科准教授
2年次後期に行われる必修科目。社会福祉士受験資格の取得に必要な「ソーシャルワーク実習I(8日間)」への事前指導として、少人数制で実施。
授業では、現場経験に基づき、教科書にはない実際の事例や失敗談を交えて指導を実施。「実習は失敗をしてもよい場所」という言葉を胸に、学生が恐れず挑戦し、将来厚みのある専門職になれるよう少人数クラスで温かくサポートをしている。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。