同じ役でも、演じる人によって印象がガラッと変わるのが舞台の面白さ。『Gang Showman』ではちょっと頼りないギャングの役を演じたのですが、自分ではカッコよく言っているつもりのセリフも、客席から見ると不思議と頼りなく見えてしまうんです。それは嫌なことではなく、自分らしさが必要となる俳優としては、むしろ誇らしいこと。今は自分のキャラクターを創っている段階。20代のうちに色々なことに挑戦して蓄えて、30代になった時に「自分のここがいい!こうしていきたい!」と残ったものが自分らしさになると思います。舞台を通してたくさんの共演者やスタッフと関わり、さまざまな価値観を吸収しながら歳を重ねたいです。
幼少期から習い事感覚で事務所に所属し、舞台にも出演。中高生時代は芸能活動を休止して学生生活を楽しむことに専念していました。転機が訪れたのは高校2年時。子どもの頃から憧れていた「CLUB SEVEN」に関連する若手だけの舞台のオーディションがあり、参加したところ落選。タップダンスも継続していたし、なんでも器用にこなせるという自覚もあったので、ものすごく悔しくて、このままじゃかなわないと一念発起!憧れていた舞台のオーディションに日本芸術専門学校の卒業生が受かっていたことを知り、自分自身を変えるためにダンス・歌・演技が満遍なく学べるミュージカルコースへの進学を決意。ミュージカルの道へと歩みだしました。
入学の目的でもあった「ミュージカルプロジェクト」には特に熱心に取り組みました。通常の授業とは異なり、プロの舞台と同じように稽古期間があるので、繰り返し練習しながら歌や演技を修正していく場面がたくさん。先生によって教える時の表現が異なるため、それぞれの先生方から直接指導を受けられることで、対応力が身に付きました。また、学びの集大成となる卒業公演では、得意なタップダンスを活かせる役で「Dream Line」というオリジナルミュージカルに挑戦。苦手だった歌も練習を重ね、先生に後押ししていただきレベルアップ!自信も向上しました。学生時代の経験や先生の言葉は、外の舞台で演じる際の土台となっています。
株式会社マリアート所属/演劇学科ミュージカルコース(現:ミュージカル学科 ミュージカルコース)卒/2019年卒/3歳から芸能活動を開始。6歳の時に玉野和紀に出会い、タップダンスやHIPHOP、JAZZ&HIPHOPを習得した。高校卒業後日本芸術専門学校へ進学。ストリートダンス、バレエ、ボーカル、演技などを学び在学中に芸能活動を再開。『ウエスト・サイド・ストーリーSeason2』、ミュージカルコメディ『Gang Showman』等の舞台の他、俳優、声優として数々の映像作品にも出演。卒業後はミュージカル・ゴシック『ポーの一族』、ミュージカル『17AGAIN』、『NEWSIES』、『ラ・カージュ・オ・フォール』、Broadway Musical『Rodgers/Hart』等へ出演している。