幼少期から母の影響で鍼の施術を受けて育ち、自分で施術できるようになりたいという想いから鍼灸の道へ進みました。私が専門としているのは中医学を中心とした伝統鍼灸。長い歴史のある鍼灸が現代の人々にも通用するのか日々探究しています。時代とともに食事や生活環境、体質などが変化し、近年はコロナ禍で健康維持や免疫力アップというキーワードがよく聞かれるようになりました。伝統鍼灸を通してそんな今を生きる人々の健康に対するニーズに応えていけたらと思っています。また、先人たちから引き継がれてきた伝統ある東洋医学や中医学を後人たちへ正しく伝えていくのも私の役割だと考えています。鍼灸の知識・技術を一生かけて深めていき、学生たちへ惜しみなく伝えていきたいです。
水上先生が担当するのは自身が院長を務める附属鍼灸接骨院での臨床実習。下級生を患者さんに見立てて3年生が問診から体表観察、施術まで行います。「鍼は血液検査やレントゲンのように変化がデータ化されるわけではないので、自分の感覚だけが頼りになります。臨床実習ではそれまで学んできたことを活かし、自ら考え行動する力を身につけてほしいです」と水上先生。また、先生は「頑張る学生たちに対して私も努力を惜しみたくない」と言い、授業時間外にも個別指導や勉強会を行っています。
鍼灸は昔からある施術ですが、スポーツや美容など様々な分野で役立てられます。施術を受ける方の年代も幅広いので、若い鍼灸師がもっと増えて鍼灸の可能性を広げてくれることを願っています。
専門科目:臨床実習、臨床医学各論、解剖生理/略歴:幼少期より鍼灸の施術を受けて健康維持を行ってきたことから鍼灸師の道へ。近畿医療専門学校には鍼灸学科の開設準備より携わり、現在は学生の指導を行いながら附属鍼灸接骨院の院長も務めている。