ここにあったか!?君の勉強スイッチ!習慣1つでガラリと変わる

「勉強しなきゃとわかっているんだけど、なかなか行動に移せない!このままじゃ、いつまでもたっても勉強できない!」
 
そんな不安を感じている高校生のために、心理学ジャーナリストの佐々木正悟さんに、心理学や脳科学にもとづく「勉強スイッチの押し方」を伝授してもらった。
 
その内容を、「1.勉強を始められない」「2.勉強を始めても、集中できず長時間続けられない」「3.毎日コツコツ勉強できない」といったお悩み別に、3回シリーズでお送りする。
 
第1回めは、「勉強を始められない」がテーマだ。
 
切羽詰ればやれる、ラストスパート型の人が多いなか、いかにうまくスタートダッシュできるかが差のつきどころ。
 
「ついだらだらしてしまって勉強を始められない」「始めるのが遅くなってしまう」という状態をなんとかしたい人は、この3つのテクニックを試してみよう。
 

ステップ1:自分の生活を把握することでスイッチオン!

 
君は一日何時間スマホをいじってる?
 
そう聞かれてすぐに答えられる人はいないだろう。そこで、勉強をなかなか始められない人に向けて、佐々木さんが一番におすすめするのは、1日の生活状況を記録することだ。
 

 
「朝起きて、身支度を整え、食事をして、スマホをいじって…」と、それぞれの行動にどれだけ時間をかけているか、スケジュール帳やノートに書き出してみる。
 
すると、「何をしていて勉強ができないか」「勉強に使える時間が何時間あるか」が見えてくるはずだ。
 

画像:1日の行動を書き出すと、自分が何に時間を多く使っていたのかが見えてくる

 

「たいていの人は、自分が何をして1日を過ごしているかを知りません。その実態を知れば、『勉強しなくちゃ』という気持ちがある人なら、自然と勉強時間は増えます」(佐々木さん/以下同)

 
例えば、記録から「1日5時間もスマホを使っていた」とわかれば、「そのうちの2時間は勉強に回すようにしよう」といった具体的な行動につながるかも!?
 

ステップ2:5分だけの勉強でスイッチオン!

 
次に紹介するのは、タイマーを使ったテクニックだ。
 

 
「1時間の勉強」を始めるには気合いが必要だが、「5分間の勉強」なら軽い気持ちで始められるのでは? そこで、まずタイマーを5分間にセット。タイマーのスタートとともに勉強を始めてみよう。
 
大切なのは、「タイマーをスタートさせたら勉強を始め、時間がきたら必ずやめる」という、自分との約束を守ることだという。
 

「最初に『5分間』と決めたら、『まだやれる』と思っても、5分でいったんやめないとダメ。『勉強は疲れるもの』というイメージがつかないように、疲れる前にやめましょう

 
何度かやってみて「5分間」の勉強が辛いと感じなくなった時、自分が疲れない範囲で延ばし、少しずつ「スタートダッシュができる体質」にしていくといいだろう。
 

ステップ3:好きなスポーツをしてスイッチオン!

 
進路や友達関係、恋愛などのストレスが多い人は、それが勉強をしにくくしているかもしれない。
 
ストレスを感じた時に活性化する脳の部分は、勉強している時と同じ前頭葉だ。ストレスを強く感じている人は、使いすぎている前頭葉を休ませてあげよう。
 
それには「好きなスポーツ」をするのが効果的だという。
 

好きなスポーツをすると、前頭葉より脳の後ろのほうが活性化されます。ただし、嫌いなスポーツではかえってストレスになって、前頭葉を休ませることができません。『嫌いだけど手っ取り早いからジョギングでもしよう』では意味がないので注意してください」

 
好きなスポーツをして休んだ前頭葉は、勉強する時にしっかり働いてくれるはず!
 

今回は3つのスイッチを紹介。時間のある時に、自分にあったスイッチを押してみよう!
 
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第2回は「勉強の集中力を高める」、第3回は「毎日コツコツ勉強できる人になる」がテーマ。こちらもぜひチェックを!