高校時代にはない!京大ならではの個性派授業/大学生ライター
ちょっと変わった個性があるといわれる京大生だが、学生だけでなく授業も一風変わったものがたくさんある。
ここでは自分の受けた授業のなかで個性があって「おもしろい!」と思った授業を紹介しよう。
■現場の人の話が直接聞ける「ジャーナリズムの最前線」 / 伊藤公雄先生
朝日新聞大阪本社の社会人を招いて、実際の仕事内容やジャーナリズムのあるべき形などの話が聞ける。
例えば大学入試の定番「天声人語」というコラム。授業ではこれを近年担当していた方がその苦労や工夫などを赤裸々に語ってくださった。また編集センターという、記事の見出しをレイアウトする(どこに配置するかなどを決める)部署の方が来てくださり、新聞制作にかかわるのは記者だけではないことも知った。
授業を通じてわかったのは、すべての記事の背後には必ず人がいること、そしてその熱い思いに支えられているということだ。大学1年生という早めの時期から実社会の一端に触れられる貴重な授業だ。
■奇抜な絵も授業の題材に!「音楽芸術論」 / 前川陽郁先生
「音楽とか美術の授業って、実習は楽しいけど座学は退屈だよね」
そんなふうに感じている高校生は多いのではないだろうか。私自身そうだった。しかし、この授業はそんな思いを打ち破るような内容になっている。
まずおもしろいのが、中高では別々に教えられてきた音楽と美術の関係を紹介してくれるところだ。例えば絵画には、モネなどの印象主義とそれを批判して出てきたムンクなどの表現主義があるが、それは音楽の作りにも影響を与えたという。
また、高校では決して流れないような動画も見ることができる。なんとゴキブリや死体が出てくる動画を見るのである。これは実際に表現主義の音楽の一例として聴いた「月に憑かれたピエロ」という歌曲のイメージ映像で、その不気味な歌詞に合わせて作られたらしいのだが、もはや映像が気になって歌詞が目に入らないほどである。
とにかく、従来の座学とはひと味もふた味も違う、刺激的な授業だ。
このほか、投資家の方による「交渉術」や、グラビアアイドルからわかる「民俗学」の授業などもある。また、友達がとっていた地理の授業の試験では「自分の周りで気になる人の似顔絵とその理由を書け」という問題が出たこともあるという。
大学の授業はなんでもありで、先生とともに楽しみながら、一気に興味の幅が広がっていくのである。
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