自分の進路に迷っています。【オリラジ中田の参考書じゃなくオレに聞け!】

勉強や進路のこと、学校での人間関係など、高校生には「誰かに相談しにくい悩み」がたくさんある。

そんなみんなの悩みを、芸人やミュージシャン、そしてYouTuberとしても活躍する中田敦彦さんが解決!


 
【Question】
自分の進路に迷っています。中田さんはお笑い芸人であり、ミュージシャンもしていますが、どうして有名大学を出てその職業に就こうと思ったんですか?(高1女子・東京)

 
【Answer】
お笑い業界が上り調子の時代だったから、リスクを解消する準備をして入った!

オレが「芸人になる!」って思ったのは大学生になってからなんだけど、そのころは、M-1グランプリが始まったり、テレビ番組の視聴率が当たり前のように20~30%を記録したりしていて、いわゆるお笑いブームだったんだよね。

毎年のようにスーパースターが誕生して、お笑い業界が上り調子の時代だったから、「よし、オレもリスクを取って芸人になるぞ」って思ったんだ。

リスクがある職業だから、やっぱり親には反対された。でも、本格的に親に「芸人になりたい」って話をする前に、ネタを作って学園祭でライブをしたり、芸人の養成所に通い始めてみたり……。

自分でどんどん行動して、ある程度の実績を作っておいたんだよね。だから、反対されたときは、その実績を材料にして親を説得したんだ。

あと、ほとんどの人は親に「そんなの無理だ!」って言われたら「うるせー!」って感情的になっちゃうと思うんだけど、それは一番よくないと思ったから、オレの場合は、親に長い手紙を書いて読んでもらったよ。

「今まで僕に投資してくれた学費や時間も、芸人という職業のリスクもわかっている。でも今、実際にこうやって活動していて……」みたいな感じで、きちんと文章で説明した。

それを読んだら、親は「納得はしないけど」って認めてくれたんだよね。結局、芸人になったあとは「結果を出せるかどうか」になるんだけど、オレらは幸い、けっこう早めにテレビに出られるようになったこともあって、今は応援してもらっているよ。

「自分の夢を親に反対される」っていうのは、高校生にとってはけっこうありがちな悩みだと思う。

でも、親の反対っていうのは基本的に「子どもへの心配」なんだよね。「それで食べていけるのか」とか、「ちゃんと考えてるのか」とか。だったら、その心配を解消してあげられれば、自分の夢を応援してくれるはず。

心配を解消するためには、安心させられる“プレゼン”を考えてみることが大切なんだよ。

例えばミュージシャンを目指しているんだったら、「今、◯曲作っていて、こういうコンテストにも出ている」とか「バンド仲間の先輩はこれくらいの収入があるから、自分もこれくらいなら食べていける」みたいな、具体的な数字を使って実績を説明するとかね。

あと、「◯年やってみて駄目だったらスッパリ辞める」とか、「ほかの職業にも就けるように、資格の勉強もしている」みたいな“リスクヘッジ”も用意できると一番いいかな。

高校生は職業選びだけじゃなくて、お金の面で反対されることもあると思う。

例えば「奨学金を借りるかどうか」とか、「国立大学よりお金がかかる私立大学に行くかどうか」とか。

でも、たとえお金の話でも説得の仕方は同じ。

お金の話ができるくらいの知識をつけて、「今、バイトで◯円もらっているから、これを続けて、将来こういう職業に就けば◯年で返済できる」みたいな返済プランをプレゼンできると、親の心配フィルターは取り除けるんじゃないかな。

逆に言えば、そういうプレゼンができないって人は、「その夢はまだ“夢の種”であって、自分の中できちんと固まった“夢”ではなかった」と割り切る必要もあるかもしれない。

説得できるように、いろいろ準備してみることが必要だと思うな。
 


【まとめ】
やりたい夢が見つかったら、親の心配を解消するための準備をしよう。