ハロウィン1週間前の仮装パレードで、高校生が渋谷の美化を呼びかけ
毎年、爆発的に規模が大きくなっていくハロウィンイベント!
今年は何の仮装をする?
普段と違う衣装を着たら、やっぱり街へ繰り出したくなるもの。
中でも特に渋谷は、ハロウィンイベントが周辺一帯で行われ、仮装した人で街があふれかえることで有名に。
ただ、最近話題になっているのがゴミの問題。
イベントの後は服や食べ物が街中に散らかり、見ていられない状況に…。
仮装パレードで街をキレイに使うよう呼びかける
ハロウィン1週間前の10月23日、渋谷の宮下公園から原宿方面までを行列になって練り歩く集団がいた。
なが~い行列のうち、なんとほぼ全員が高校生!
ナースや吸血鬼、警察官など、それぞれが思い思いの仮装をしている。
でも、みんな共通しているのが、「来週は街をキレイに」という看板を持っていること。
すれ違う人にお菓子を配り、「来週のハロウィンでは街をキレイに使いましょう!」との声がけをしていた。
実はこのパレード、高校生のイベントHSP(High School Project)によるもの。
毎年ハロウィンイベントを開催していて、今年は「街をキレイに使おう」をスローガンに、このパレードを企画したらしい。
でも、なんでこんな企画をしたんだろう?
代表者の栄大陽さんに話を聞いた!
2年前のイベントを振り返り、今年は「事前に意識する」をテーマに
企画を主催したのは、HSPのOBで、今は大学に通う栄大陽さん。
―きっかけは何だったんだろう?
「高校時代から毎年ハロウィンイベントをしているのですが、2年前の高校3年ごろから、街のゴミの量が大変なことになっていました。
なんとかしなくてはと思い、翌年は、イベント直後に街中のゴミを拾いまわったんです。
それを活動報告としてSNSにアップしたところ、『偽善者ぶるな』というご意見をいただいたことが始まりでした」
もちろん、「いいね」やリツイートで応援してくれる人もかなりの数いたのだけど、一部では活動に対して厳しい意見があったみたい…!
―そこから、どうしたの?
「次の年は、クローズドな環境でイベントをしようということになり、外部への発信は一切しなかったんです。でも、その年のゴミ問題はさらに大きくなっていって…。
渋谷でみんなが一体になって盛り上がるのは好きだけど、ゴミ問題で街に規制がかかり、イベントが中止になるなんて絶対にイヤだと思ったんです。
そこで、今年はハロウィン1週間前に、仮装した状態で呼びかけることで、当日のお祭り騒ぎになる気持ちの前に意識させて、ゴミをポイ捨てしたりそのままにしておくのを防ぎたいと思って企画しました」
毎年変わる状況を見ながら、自分たちができることを考えて実現した行動力がすごい!
そこから、HSPの高校生メンバーと一緒に詳細を考えていって、形にしたのだとか。
仮装に使った衣装は、高校生が自らコスチュームの製作会社に事情を話してサポートしてもらったり、配布したお菓子も、お菓子会社に企画の趣旨を話して提供してもらったのだという。
みんなが意識を持って取り組んだこのパレード。提供を受けたすべてのお菓子を配り終えて終了した。
ハロウィン当日は、盛り上がる気持ちと同じく、「街をキレイに使う気持ち」も忘れずに楽しもう!