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  • 大野 真徳さん(観光学部 交流文化学科/佃煮の製造・販売)

私立大学/東京・埼玉

リッキョウダイガク

鮒佐は文久2年の創業時からここ浅草橋の地にある

先輩の仕事紹介

160年守り続ける江戸前の佃煮。その味とともに、街の系譜も未来につなげたい。

佃煮の製造・販売
観光学部 交流文化学科/2017年3月卒
大野 真徳さん

この仕事や研究の魅力・やりがい

家業である佃煮専門店「鮒佐」の六代目として修業に励む毎日です。職人に頼らず、主人自ら竈の前に立って佃煮を作る光景は、文久2年の創業時から160年間変わりません。一子相伝の製法も初代から継承されているもので、醤油は何ccなどというレシピはなく、五代目店主である父からは、ひしゃくですくったタレを見ながら「量はこのくらい」と教わっただけ。その日の気温や湿度、素材の状態やタレのしみこみ方などによって味が変わるため、味覚に頼らず、五感を研ぎ澄ませて味を見極めます。私は薪の担当ですが、薪を足すタイミング一つとっても非常に繊細です。今は、初代から受け継がれてきた感覚と技を、体に叩き込むことに心血を注いでいます。

これからかなえたい夢・目標

父の代になってから約70年ぶりに海苔の佃煮を復刻させたり、新商品を作るために試作を重ねたりと、新たな試みも行っています。鮒佐の味と伝統を守ることが私の使命であり、そのために修行に励むことが現在の務めですが、変わらないために変わり続けることの大切さも感じています。また、四代目の祖父からは、「店を継ぐなら街の歴史も継ぎなさい」と教えられました。街があってこそ店は成り立つのだからと。その言葉を肝に銘じ、浅草橋にある老舗の店主らとともに、商店街の立ち上げをはじめ街の活性化にも取り組んでいます。そうして街に恩返しができ、鮒佐の味とともに街の系譜までも未来につなげていければ、これほど幸せなことはありません。

手仕事にこだわり、伝統の道具と技法で作っている

学校で学んだこと・学生時代

春・夏・冬と長期休暇のたびに海外へ行き、バックパッカーとして旅をしました。4年間で訪れた国は、南米や中東を中心に50カ国以上。語学は得意とは言えませんが、スペイン語でもアラビア語でもとにかく話さざるを得ない環境に身を置くことで、シャイだった自分が人とのやりとりを楽しめるようになり、また、世界を見ることで日本のよさを再発見できました。もともと異文化に興味があって選んだ観光学部ですが、同じ志向をもつ人が多く、長期休暇になるとみんな世界各地に飛び出していくんです。旅の途中、エチオピアで同級生に遭遇したこともあります。そんなエネルギッシュな仲間とともに学び、自分の内側の世界も大きく開けた大学時代でした。

「その日の体調で感じ方が変わるので味見はしません」

大野 真徳さん

鮒佐 六代目/観光学部 交流文化学科/2017年3月卒/文久2年(1862)創業、“佃煮の元祖”といわれる「鮒佐」の六代目として、父親である五代目店主とともに江戸前の味を守り続ける。「幼稚園から帰ると、作業場に行って祖父と父が仕事をする姿を見ていたので、ゆくゆくは自分もそうなるのだと自然と思っていました。園の卒業アルバムにも、将来の夢は佃煮屋と書いてあるんですよ」。鮒佐の佃煮は、技術や知識などの奥義を自分の子ども1人だけに伝える「一子相伝」の製法を受け継ぎ、毎日竈と薪で煮る。「佃煮発祥の店として、佃煮の歴史や食べ方をお客さまに伝えていくことも大切な仕事だと思っています」。

※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。

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