仕事は大きく分けて2種類。ひとつは「モーションキャプチャデータのブラッシュアップ」で、データ化されたアクターさんの動きの精度をより高いものにしていきます。例えば何かを持っていたとしても、データだと浮いていたり、めり込んでいたりするので、正しい設置の修正が必要になります。もうひとつは「一から手付けでアニメーション制作」を行う作業です。「劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの」のアニメーションを担当し、エンドロールのスタッフクレジットに自分の名前が入っているのを見たときは、感動しました。携わった作品をご覧になった方が楽しんでくださっているとやりがいを感じます。
高校生の頃は公務員を目指して勉強していたのですが、勉強の合間に見たアニメ映画に魅せられて方向転換しました。CGアニメーターというポジションを選んだのは、もともと絵や漫画を描くのが好きだったので、クリエイティブな職業にも興味があったということ、そして「アニメーターは、忍耐力が試される職業」と言われていることを知り、「それなら負けないぞ」という気持ちが強くなったこともこの分野を選んだ要因でした。小さい頃から剣道をやってきたので、鍛えられた根性があれば乗り越えられるという自信と、自分が楽しいと思うことに対しての努力は、苦労だと感じないタイプなので、がんばれると思いました。
1年次には、デッサンや構成なども学びますが、CGの授業に加えて、グラフィックやWebに関する授業も行います。モデリングから入り、アニメーションへと進んでいくのですが、モデリングの段階から楽しかったのを覚えています。好きなキャラクターを作り、動かしていく作業はとてもおもしろく感じました。またPs、Ai、Ae、Prなどのソフトも一通り教わったおかげで3DCG以外の分野においても視野が広がり、デザインに関するスキルを高めることができました。在学中はできるかぎり学生であることを有効活用しようと、放課後に先生のところへ行き、よく質問をしていました。丁寧に教えてくださった先生方にはとても感謝しています。
株式会社SiBaFu 勤務/Web・CGアニメーション科 卒/2022年卒/入社当初から比べると、5倍ほどの速さで作業をこなせるようになったという、成長が著しい山口さん。締切があるため、1日の中で「何時から何時まではこの作業をする」としっかり計画を立ててこなしていくのがゲーム感覚で楽しいと考え方もポジティブ。作業が計画通りに進められた時と、良いアニメーションが作れた時は特に達成感があるとか。そんな山口さんが、最近気になっているのは海外のアニメーション事情。海外での働き方やどういうシステムで制作しているかなどにも興味があるそうだ。