現在は物流センターや大型工場内の保管・搬送システムをトータルで手掛ける会社で、製造スタッフとして働いています。所属しているのはコンベアを担当する部署。図面や仕様書に基づき、グループのメンバーと協力し合いながら部品の組付けやケーブル配線、品質検査などを行います。生産計画通りに工程を進めるためにも、正確な作業としっかりとした確認は必須。コンベアは最終的に大規模ラインの一部に組み込まれるので、苦労して作り上げた完成品を目にできる機会は実はそれほど多くありません。それでも、世の中に不可欠な「物流」の一部を自分が支えているんだという強い使命感を持ちながら、毎日の仕事に臨むことができています。
高校3年生の時にあるメーカーの入社試験を受けたのですが、経験不足のためか不採用に。学校の先生の推薦で滋賀職業能力開発短期大学校の存在を知り、自分に足りない実践知識・技術が学べると志望を決めました。少人数制で、一人ひとり丁寧に指導してくれるのが特に魅力でしたね。入学してみると1年次から思いのほか実習が多く、座学より身体を動かして学びたい私には最適な環境でした。工作機械の使い方はもちろん、モノづくりに不可欠な「品質」「安全性」の大切さを授業でしっかり身に付けられたことも、社会に出てから大いに役立ちました。また在学中に取得した「低圧電気取扱」の資格のおかげで、入社後に任される業務の幅が広がりました。
分野選びで大切なのは、自分の「強み」を活かすことだと思います。私自身、昔から野球をしていたので、連携やコミュニケーションは得意分野。そのため同じモノづくりでも、1人でコツコツ取り組むより、みんなで協力しながら作り上げていく仕事が向いていると感じていました。実際、この会社は規模が大きく、トータルでラインの構築を請け負います。重要なのは、1つの大きな目標に向けて関わる全員が一丸になれるかどうか。だからこそ、周りと連携する力が求められる機会も多いのです。そんな私も今年で入社5年目。今後はさらに自分の「強み」を活かし、チーム全体をまとめたり、後輩の良い見本となれるような存在を目指したいと思います。
株式会社ダイフク 勤務/専門課程 生産機械技術科 卒/2019年卒/滋賀県出身。県立高校普通科を卒業後、本格的にモノづくりを学ぶために滋賀職業能力短期大学校(ポリテクカレッジ滋賀)に入学。生産技術科において製造の基礎を学び、学校に届いた求人票をもとに、滋賀県日野町に大規模事業所を構える総合物流ソリューション企業・株式会社ダイフクに入社した。