空間デザインに初めて取り組む1年次には、建築士の資格取得に必要な知識をはじめ、戸建てや集合住宅などの住空間、学校など教育空間、図書館・美術館といった公共空間の成り立ちや歴史、設計に必要な知識や考え方、過去・現在・未来への視点、最新の建築事例などについて自身の経験を織り交ぜ、教科書だけでない「生きた建築」を教えています。デザイン思考の基礎を学ぶ1年次とは異なり、2年次には実際の様々な建築空間のデザインについて、情報の整理とコンセプト構築、動線や人間工学に基づくカタチのデザイン、マテリアルや照明計画、さらにそれらを複合して表現してプレゼンテーションすること。この繰り返しで合計6課題に取り組み「かんがえる・つくる・つたえる」という、空間デザイン学科で重視する3つのチカラを育成します。
デザイン系学科の「建築計画学」と「スペースデザイン演習(2年次を担当)」、「建築製図」を担当する鍵谷先生。「建築計画学」では住空間についての具体的な計画課題を出題し、添削をしながらプランニングを進行。計画案としてまとめたものを製図演習で設計し、1年次の「スペースデザイン演習」で模型・パースに展開するなど、授業同士を連携させて進める。2年次の「スペースデザイン演習」では、手で描く・つくる作業にこだわり、「手で描くから、手で考える」ことを体得させ、各自のデザインの品質向上につなげている。
さまざまな建築空間を観察し、体感することも重要ですが、読書や映画鑑賞、音楽鑑賞、さらには旅に出て様々な場所や人に出会うこと。そうして自分のこころを耕すことが、最も大切だと思います。
専門:建築計画学、スペースデザイン演習、建築製図
高校卒業後、筑波大学芸術専門学群で建築およびイタリア近代デザイン史を専攻。在学中にスイス・イタリアに渡り、建築家イヴァノ・ジャノーラのもとで修業を積む。帰国・卒業後、建設会社設計部を経て独立。住空間・商業空間のデザインを行う。現在は修成建設専門学校 空間デザイン学科科長を務める。