介護を必要とする人にとって、日常生活をサポートする介護福祉士はなくてはならない存在です。また介護は、介護を必要とする人が主体でなければなりません。介護福祉士の仕事は、一人ひとりの人生に寄り添い、この人にはどのような介護が必要かを考えることから始まります。体力、精神力を必要としますが、大切なのは人を思う心です。日を追うごとに介護を必要とする人やその家族と信頼関係を築くことができ、その人の人生に寄り添うということの本当の意味を理解することができます。そして喜びを感じることもできます。時代の流れとともに介護保険制度や介護方法も大きく変わりましたが、そこには学びのヒントがたくさんあります。経験してきたことを伝えながら、それぞれの人が必要とする介護は何かを考え、それを実践できる介護福祉士を育成します。
施設実習とセットで行う『介護過程』は、実習先で発見した課題の解決策を探る授業。「実習先で見つけた課題を持ち帰り、どこに問題があるのか、その人にはどのような介護をすればよいのかを分析しながら、課題を解決するために計画を立てていきます。分析結果や解決策は発表して他学生の意見を聞き、必要な修正を加えて次の実習へとつなげていきます」と手塚先生。ここでの主体的な学びは学生の自信になり、その経験は大きな成長につながるという。「最初はこの授業に苦手意識を持っていた学生も、楽しく学ぶことができたといいます。」
介護の仕事は、相手を思いやり、寄り添いながら生活を支えていく『縁の下の力持ち』。資格取得は簡単ではありませんが、日々の授業を大切にして復習を繰り返し行えば、2年間の学習で合格を勝ち取ることができます。
専門:生活支援技術
略歴:湘南医療福祉専門学校 介護福祉科専任教員
一般企業を経て、障害者支援施設・特別養護老人ホームで介護福祉士、生活相談員として勤務。その後、湘南医療福祉専門学校介護福祉科専任教員として着任。