昆虫や鳥が飛ぶ
メカニズムを解明して、
新たな空飛ぶ機械を
開発したい。
工学部 機械工学科
野田 龍介 講師
千葉大学大学院人工システム科学専攻博士課程修了。専門は「生物流体力学」「数値流体力学」「流体騒音」。
生物には工学に応用できる
ヒントがいっぱい。
昆虫や鳥など羽ばたき翼を持つ飛翔生物の飛翔メカニズムを解明しようと取り組んでいます。飛翔メカニズムの研究で私が特に注目しているのが、昆虫は翅(はね)を羽ばたかせて飛ぶのに、なぜ安定して飛べるのかということです。
また、生物の多様で優れた特徴や機能を工学的に応用する研究にも取り組んでいます。「自然界に学ぶ設計思想(バイオミメティクス)」と呼ばれる分野です。例えば静かに空を飛ぶことができるフクロウの羽の構造をドローンに応用してみようというのもその一つ。生物にヒントを得ることで、社会をより快適にする工学に応用できるなんて面白いと思いませんか?
災害現場での活躍も見据えて
私の場合、純粋な興味として、生物がどのようにして空を飛んでいるのかを知りたいと研究しているわけですが、研究成果の社会的な出口としては、そういう昆虫の飛び方を応用した小型羽ばたき型ロボットを開発したいと考えています。ドローンのように回転する羽よりも羽ばたいて飛ぶロボットの方が突風に対して強く、安定した飛行ができると考えていますので、災害現場などでの要救助者の捜索や物資の運搬で役立つのではないかと考えています。
一方でこの研究には課題もあります。昆虫などの飛翔生物が飛ぶときの空気の流れを解析するためには、高速な羽ばたきを撮影しなくてはなりません。本学に近い、立川市の昭和記念公園にトンボの湿地があったりするので、こういった場所に撮影に行くこともあるでしょう。研究で屋外に出て、昆虫を捕まえたり撮影したりするので、他の機械工学科の研究室とは少し違った体験ができるかもしれません。
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