“群れの知能”を
研究しながら、
実は宇宙も夢見る研究室。
コンピュータサイエンス学部
服部 聖彦 教授
東京工業大学大学院 総合理工学研究科 知能システム科学専攻 博士後期課程修了。専門は「群知能」「群ロボット」「自律分散システム」。
ロボットの集団が
自分で考えて動く時代へ。
最近取り組んでいる研究の一つに車の自動運転の研究があります。近い将来、あらゆる車がAIで運転されるようになれば、日本中に1億台以上のロボットが新たに出現することになります。そうなったとき、ロボット同士が互いに連携し、どのように協調して制御し合うのかということが重要になってきます。現在私の研究室では、車線のない自由な道路や信号がない交差点において、各車が人工知能を使って衝突せずに走行させることに成功しました。
AIには深層強化学習を用いており、車は壁や他車にぶつからずに、速く走る行動を発見できればより多くの報酬をもらえるという仕組みになっています。最初はうまく進みませんが、学習が進むにつれて徐々に運転がうまくなり、後期にはかなり混雑した状況でも衝突せず上手に走るようになってきました。
目指すは宇宙!
工科大ロケットチームに注目。
今一番力を入れていることは、工科大初のロケットプロジェクトチームの結成です!私は前任校にて2004年からARLISS(A Rocket Launch for
International Student Satellites)というアメリカのネバダ州ブラックロック砂漠で行われる、小型人工衛星の打ち上げ競技会に参加してきました。この競技会は、学生たちが制作したロボットをペイロードとしてロケットに入れて4000メートル上空まで打ち上げ、その後上空で放出されたロボットが、自律制御でゴール地点までたどり着けるかを競う大会です。
過去に何度も優勝経験もあります。本学に着任した2020年はコロナ禍で大会自体が中止となり、チームの立ち上げができませんでしたが、ようやくコロナも落ち着きつつあるので、今後、工科大チームを立ち上げて、ロケットを打ち上げたいというのが、現在の目標です。興味のある人はぜひ一緒に宇宙を目指しましょう。
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