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【あの人の高校時代1】「nanapi」社長・古川健介さん

【あの人の高校時代1】「nanapi」社長・古川健介さん

生活や恋愛、Webサービスの使い方まで、あらゆるジャンルのハウツーを集めたサイト「nanapi」、また即レスQ&AiPhoneアプリの「アンサー」。

 

社長の古川さんが初めてネットに触れたのは、高校生になったばかりの1997年でした。どんな高校時代を過ごし、その時の経験がどう今につながったのか、語っていただきました。

 
 

■高1でネットに出会い、衝撃。そこからどんどんネットにのめり込んだ3年間。

 

高校1年の時、我が家にPCがやってきて、インターネットに初めて触れました。皆さんは生まれた時から身近にあるものでしょうが、当時はまだ、一般家庭においてネットはさほど普及していません。

 

「世界中の情報がリアルタイムで見られるし、自分でも発信できる。ネットって、なんてすごいんだ!」と衝撃を受けました。そこからおもしろさにのめり込み、自分でホームページを作るようになったんです。どのサイトも、今ほどクオリティーが高くないから、「初心者の自分にも作れそうだ」って思えたんですね。

 

最初の頃に作ったのは、友達がやっているバンドのページ。ネットがない時代は、素人が自分の曲を世の中に広める手段なんてありませんでした。だけど、ネットを使えば広く配信できる。遠くに住んでいる知らない大人が感想を寄せてくれて、「おお!本当に反響が合った!」なんてみんなで喜んだりして。このほかにも、いろいろなホームページを作っていました。

 

こうしてどんどん、ネットにのめり込んで行きました。子どものころから雑誌や本で新しい情報を仕入れるのが好きで、よく本屋で立ち読みをしていたのですが、ネットを使えば本をたくさん立ち読みしなくても、欲しい情報がすぐに手に入る。こんなおもしろいものはないと。ネット料金が安い夜中に、好きなミュージシャンのサイトの掲示板に行って、ファン同士で語り合うのが高校時代の日課でした。

 

そして、浪人時代に受験生のための情報サイト「ミルクカフェ」を立ち上げました。一人で作ったサイトだったのですが、大勢の人が使ってくれて、「受験生なら誰でも知っている」と言われるぐらいになり、「このサイトのおかげで大学に受かった」なんて反響をいただくようになった。そのときですね、「ネットで情報を流通させることで、人の役に立つんだ」と気づいたのは。これが、nanapiの原点です。

 
 

■「好きなこと」を軸にすれば、苦手なことも頑張れると気付いた。

 

こんなふうに言うと「高校時代からスゴかったんだ」などと思われるんですが、全然そんなことはないんです。

 

僕は、子どものころから基本的に何をやってもダメなタイプ。さらに努力もできないタイプでした。苦手なことを克服しようとしても、がんばれないし、がんばったところでせいぜい「普通の人」止まりなので、努力をするのをやめようと思いました。そう決めたら、道は2つしかありません。「好きなことをやる」か、「やっていることを好きになる」か。「好きなこと」とは、僕の場合当然ネットです。

 

努力をやめようとは決めたものの、大学受験は努力しなければ合格できません。そのときに考えたのが、「好きなネットで『受験情報サイト』を自分で作れば、受験勉強も楽しめるのではないか」ということ。そうして立ち上げたミルクカフェのお陰で、「いい参考書は○○」なんていう情報も手に入り、無事に大学に合格することができました。

 

大学に入学したのがちょうどアテネオリンピック開催の年で、友人との会話はスポーツが中心だったのですが、実は僕はスポーツに全然興味がない。このままじゃ話題についていけない!と危機感を覚えた時、私が取った行動は「スポーツ専門サイトを立ち上げる」こと。サッカーや野球などの人気スポーツはもちろん、オリンピック競技のアマチュアスポーツ情報も調べつくしてUPしました。テコンドーなんて、むちゃくちゃ詳しくなりましたよ(笑)。大好きであり、かつ得意なネットがらみのことであれば、何でも頑張れるんです。

 
 

■高校時代にぜひ、「好きで、得意なこと」を探し当ててほしい。

 

このように「好きなこと」を軸に行動するのは、これからの時代に合っているんじゃないかな、なんて思っています。

 

今の世の中、ものすごいスピードで変化していますよね?2年前なんて、まだみんなLINEで話していませんでした。少し前まで全く知らなかったものが、なくてはならない存在になっていたり、ちょっと前まで当たり前だったことが古くなっていたりする。

 

今、世の中にある仕事は、10年後には7割入れ替わるとも言われています。つまり、「○○になりたい」と目標を決めて、それに向かって一生懸命努力したところで、将来その仕事はなくなっているかもしれない。そんな時代です。

 

好きで、得意であることを大切にして、あとはそれを軸に周りの変化に合わせて行くほうが、変化の波にうまく乗っていけるのではないかな。高校時代は勉強も大事かもしれないけれど、その「好きで得意」を探し当てる時期でもあると思う。興味の幅を広げ、アンテナを張って、毎日をワクワク過ごしてほしいと願っています。

 
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古川健介さん
1981年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。浪人時代に受験生向け情報サイト「ミルクカフェ」を立ち上げ、大学時代に起業。大学卒業後は「ビジネスパーソンとしてオカネを稼ぐ力をつけるため」にリクルートに就職。2009年に「nanapi」を立ち上げ、現在は同社代表取締役を務める。

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伊藤理子 フリーエディター・ライター

伊藤理子

Webサイトや情報誌などで取材・執筆活動を行う。仕事、キャリア、ビジネス、教育分野を中心に旅行、結婚、飲食分野など守備範囲は広く、手広さがウリのフリーランサー。趣味は食べること、飲むこと。エンゲル係数の高さが自慢です。

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