
地球表面の約1割を覆い、太陽光を反射することで温暖化を抑制している「海氷」。当研究室では、オホーツク海や北極海・南極海などの極地を主なフィールドとして、人工衛星・ドローン・地上観測を組み合わせ、海氷や気候変動のメカニズム解明に取り組んでいます。 さらに、極域研究で培った観測・解析技術は社会実装へも応用されています。日本の宇宙開発で有名な人工衛星の研究開発・運用組織と共同で行う空港滑走路の凍結検知センサーの開発や、蜃気楼・雲海・低緯度オーロラの遭遇期待度予測による「データ駆動型観光」の支援などがその一例です。極寒の現場で得た生データを、数理的な解析技術で価値ある情報へと変換し、地球規模の環境問題から地域の活性化まで、幅広く社会に貢献する研究を展開しています。

研究室メンバーの学生さんたち。
大学近郊のサロマ湖は、南極地域観測隊も訓練に訪れる「天然の実験室」です。ここではドローンや自作の観測機器を検証し、海氷の厚さや動きを計測する実践的な技術を習得します。また、キャンパス敷地内では、サロマ湖の水を運び込み、現地と同じ水質環境を再現した施設で研究を行っています。さらに意欲のある学生には、北極や南極への観測遠征に参加するチャンスもあります。教科書だけでは学べない、現場でのトラブル対応やチームワーク、そして未知の現象を自らの手で捉える経験は、技術者としての大きな糧となります。

キャンパス敷地内で、現地と同じ環境を再現し研究を行えるのは本校ならでは!
観測で得た膨大なデータを価値ある情報に変えるのが、PythonやAIを用いた解析技術です。数万枚の氷画像を機械学習で瞬時に判別するなど、手作業では不可能な処理を「魔法」のように実現するスキルを習得します。指導では正解を教えず、未整理のデータから「なぜ?」を問いかけます。学生は仮説と検証を繰り返し、他大学や人工衛星の研究開発・運用組織と連携したゼミで議論を重ねることで、データに基づいて論理的に事象を説明する、社会で通用する課題解決力を養います。

観測条件を踏まえ課題解決力と創造性を磨き、研究の楽しさを実感できる研究室です。
雄大な自然に感動するだけでなく、そのメカニズムを論理的に解き明かしたい人に最適です。観測はチームで行うため、仲間と協調して課題に取り組めるコミュニケーション力も求められます。
【担当教員】舘山 一孝 准教授
【在籍学生】博士後期課程2名、博士前期課程10名、学部生4名(取材時)
オホーツクキャンパスという立地を活かし、サロマ湖での氷上観測や世界自然遺産知床での調査、日本の宇宙開発で有名な人工衛星の研究開発・運用組織との共同研究など、ここでしかできない体験が豊富。雪氷学やリモートセンシングを専門に、自然と技術の融合を探求しています。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。