皆さんは、映画・TV等の映像表現は見るもの、ダンス等の身体表現は演じるものだと思っていませんか。私は、見たり演じたりで終わりではなく、語ったり調べたりすることで、芸術とメディアの関係を解き明かす研究をしています。ダンスを例にあげれば、自分の踊りを文字で表すとしたら、どう語ればいいか。自撮りするなら、どう写したらいいか。これまでの本や写真ではどう語られ、どう写されてきたのか…など、多角的に考えるほど発見があります。さらに私は、バレエ、沖縄のエイサー、ハワイのフラといった身体の芸術全般まで目を広げつつ、ギャラクシー賞の委員としてTV番組と出演者の評価を行うほか、広告やデザイン、美術工芸等の評論も手がけています。大学の中にこもるのではなく、積極的に社会と関わり、発信していく研究スタイルです。
並木ゼミからは、過去5年間で11人のJリーガーと2人の女子バスケットボールWリーグの選手が誕生しています。プロスポーツ選手の先輩や同級生も多くいるわけで、他にも「卒業後すぐに起業したい」「ハワイで働きたい」など、多彩なメンバーばかりです。そんな刺激的な雰囲気のもと、例えば「青春を21文字で表現する」とか「山火事予防の標語を考える」とか、 実際に開催されているコンクールを対象に、作品をつくって応募する授業をしています。実践を通して表現力を伸ばせますし、入選する学生もいて、みんな競い合って取り組んでいます。
どのような自分になりたいか、どうすればなれるか。迷っている人も多いと思います。私は世の中の仕組みには詳しいので、何でも相談してください。何を学び、どんな資格を取ればいいかなど、確実にアドバイスします。
1961年横浜生まれ。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)大学院博士課程修了、博士(学術)。広告会社、レコード・映像会社を経て、ダイヤモンド社で『TVステーション』等の編集長、編集委員を歴任。2010年に退職し、大同大学教授を務めた後、2012年に桐蔭横浜大学に移籍。スポーツ健康政策学科長等を経て、2023年4月に現代教養学環・学環長に就任予定。旅行、行政、日本語教師、小型船舶、宗教等の資格・免許を持つ。