高校時代は陸上競技のやり投げ選手でした。身体を大きくするために食事の量を増やしましたが、思ったように効果がでなかったため、アスリートと「食」の関係に興味を持つようになりました。日々の食生活は、アスリートにとってパフォーマンスに直結する重要なものですが、一方で一般の人にとっても健康を維持するためにとても重要なもの。実はスポーツ栄養学は多くの人に役立つ学問なのです。担当する授業では栄養学を初めて学ぶ方でも理解できるよう、栄養素の働きを基礎からしっかり解説。栄養の過不足によるデメリットも伝えることで、学生の食に対する意識改革も行っています。栄養相談では学生一人ひとりの競技に合わせ、どのような食事が良いかアドバイス。多くの学生から「実践することで競技のパフォーマンスが向上した」との声が届いています。
学生たちに必要な栄養素量を自身で計算させ、自分にどれくらいの栄養素量が必要かを把握させているという銭谷助教。食事内容を記録し、適正な栄養素量を摂取できているか、学生とともに考えている。多くの学生が脂質やタンパク質を過剰に摂取している一方で、糖質は不足していることが多いため、コンディションを整えるためのアドバイスをすることもあるようだ。将来は指導者を目指す学生も多いので、食に関する正しい知識を身につけ、相手に伝えられるようになって欲しいという。
スポーツは競技だけではなく体の動きや人々の健康など、関係する分野が幅広く、日常生活にも繋がっています。将来、スポーツに関わりたい、支えていきたいと思う方は、活躍の場が多いのでぜひ挑戦してみてください。
専門:健康科学、スポーツ栄養学、スポーツ科学。管理栄養士免許を取得するために昭和女子大学へ進学。昭和女子大学、東京家政大学に助手として勤務し、東京農工大学大学院で博士(生命科学)を取得した。2020年より国際武道大学体育学部体育学科助教に就任。管理栄養士。「入学後は一人暮らしをする学生が多いと思いますが、授業で学んだ食生活を実践するため、日頃から料理の手伝いや自炊の経験を積んでおくことが大切です」