■先生の研究 [情報メディア学系] 民泊ブームの落とし穴!?
堂下 浩 教授
大田区で条例が制定!民泊は良いことづくし!?
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、日本でも広がりを見せている「民泊」。個人が空いている家や部屋などを旅行者に宿泊場所として貸し出すシステムですが、現行の法律ではグレーゾーンに当たります。そのような状況の中、今年1月、東京都大田区で民泊を認める条例が制定されました。
個人が空き家を民泊施設として貸し出せば、家主にはお金が入り、観光客は安く宿泊でき、街としては空き家対策になる。一見良いことづくしの民泊ですが、内装のリフォームや防災機能の設置などに資金が必要になります。
では、このお金はどこから調達すればいいのでしょうか。
整備にかかるお金はどこから調達する?
大企業であれば、アメリカの大手金融グループと提携して事業を拡大した星野リゾートのような成功例もありますが、個人経営の民泊ではそうはいきません。実は、 数十万円といった事業資金を銀行やノンバンクから借り入れることは難しく、自己資金で賄わざるを得ないのが実情です。
この背景には、マイナス金利政策や上限金利規制があります。少額の融資をしても利益は小さく、銀行は小口融資を貸し渋ります。したがって民泊を起業する壁は高くなり、これらの問題は産業革新の阻害要因となります。堂下ゼミでは、こうした身近な事例を取り上げ、金融機能やその社会的背景について広く学んでいきます。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、日本でも広がりを見せている「民泊」。個人が空いている家や部屋などを旅行者に宿泊場所として貸し出すシステムですが、現行の法律ではグレーゾーンに当たります。そのような状況の中、今年1月、東京都大田区で民泊を認める条例が制定されました。
個人が空き家を民泊施設として貸し出せば、家主にはお金が入り、観光客は安く宿泊でき、街としては空き家対策になる。一見良いことづくしの民泊ですが、内装のリフォームや防災機能の設置などに資金が必要になります。
では、このお金はどこから調達すればいいのでしょうか。
整備にかかるお金はどこから調達する?
大企業であれば、アメリカの大手金融グループと提携して事業を拡大した星野リゾートのような成功例もありますが、個人経営の民泊ではそうはいきません。実は、 数十万円といった事業資金を銀行やノンバンクから借り入れることは難しく、自己資金で賄わざるを得ないのが実情です。
この背景には、マイナス金利政策や上限金利規制があります。少額の融資をしても利益は小さく、銀行は小口融資を貸し渋ります。したがって民泊を起業する壁は高くなり、これらの問題は産業革新の阻害要因となります。堂下ゼミでは、こうした身近な事例を取り上げ、金融機能やその社会的背景について広く学んでいきます。